なにわ恋愛注意報発令中＿＿＿!?【Ⅱ】 (ページ7)

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年上ページ7

高橋「結城って俺らのこと年上やって認識してるん?」

『何その独特な質問』

同期組でのダンス練の10分休憩中、
「聞きたいことがあるんやけど」と重大な雰囲気を出してきた癖に投げてきた質問がこれやった。
思わず”暇なん?”と質問を返したくなるほど意味分からんかった。
暇やない限り、こんな謎の疑問出てこーへんやろ。

長尾「あ、それ俺も気になってた!」

『忙しいのは知ってる上で言うわ。二人とも暇やろ』

道枝「ちなみに、俺もその辺どうなんかなって思ってた」

『みっちーまで!?三人共急にどうしたん!?』

”同期とは言え、年下のくせに生意気やぞ”ってことなんかな。
そういう意味やったら嫌やなと思いながらしょんぼりしていると、
「恭平と長尾はともかく、俺はちゃんと年上やろ」と冷静に分析する声が聞こえた。

高橋「俺やってちゃんと年上やわ!」

長尾「自分だけちゃうみたいな言い方すんなや!」

みっちーの発言に恭平と謙社が「おぉい!!」と抗議した。
いや、まぁ、言いたいことが分からんでもないけど。
うちは「何でそんなことが気になるん?」と疑問をぶつけた。

長尾「ー－－結城が何か頼るときって大体年上組やん?
　でも、俺ら同期組にはあんまり真剣な相談とかしてくれへんから……。
　年上として頼りないんかなと思って」

真面目な顔でボソリと呟く謙社。みっちーと恭平もそれに賛同するように複雑そうな表情をしてる。
まさかそんな風に思われてたなんて。うちは驚きを隠せず目を見開いた。
ゆっくりと息を吐いた後、「頼りないなんて思ってないで」と訂正を入れた。

『年上組に頼りがちやったのは事実やし、実際しっかりしてるから凄く頼もしかった。
　やけど、それを理由にみんなを頼ってなかったわけやないんよ。
　成り行きっていうか、今まで何となく言えてなかっただけで、頼りたくなかったわけやないから』

うちは三人を交互に見つめながらそう言い切った。
すると、恭平が「じゃあ、今度から俺らにも頼ってくれる?」と聞いてくれた。
”もちろん”と答えると、彼は嬉しそうに口角を上げた。

『早速、今日の夜ご飯を相談させてもらうわ』

道枝「それは自分で決めたってや」

『酷い!”頼って”って言ったのは自分らなんに～!!』

お願いされた通りに相談させてもらおうとすると、あっさり切り捨てられた。
うちはいつものうちらやなと思いながらそっと笑みを零した。