なにわ恋愛注意報発令中＿＿＿!?【Ⅱ】 (ページ43)

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道枝「あ、思ったより意外とちゃんとした理由やった」

綺麗な顔してサラッとディスってきたみっちー。もしや、うちの行動全てがヤバいと思っとる?
流石に本気で道端に傘を捨てる精神は持ち合わせてへんよと思いながら、
「あの猫ちゃん大丈夫かなぁ」と呟いた。

大橋「この寒さやからなぁ。ちょっと不安やな」

西畑「どうしても心配やったら、帰りに寄ってみればええんちゃう?」

『せやな。うちがここで悩んでても何にもならへんし、そうするわ』

段ボールの中にいた猫ちゃんに想いを馳せながら、大吾くんの提案に頷いた。
椅子に座って髪を乾かそうとしたとき、ひょいっとドライヤーを誰かに奪われた。
”む?”と顔を上げると、恭平がニコッと悪い笑みを浮かべていた。

高橋「俺が乾かしたるよ」

『え……あ、うん、ありがと』

高橋「何でちょっと嫌そうなん」

『いや、もっとヤバいこと言われると思ってたから拍子抜けしてもうて』

笑顔が悪役すぎるんよ。顔は良いから似合うけどな?
恭平は「俺の事何やと思ってんねん」と笑いながら髪を乾かしてくれた。
髪の毛命のナルシストなだけあって、手捌きが完全にプロやった。

『んぁ……。気持ち～』

藤原「声がマジでオッサン」

極楽気分でいると、何故か丈くんが吹き出した。JKにオッサンとは失礼な。
声のトーンを高くして「キャ～。気持ちぃ」と言うと、
謙社が若干引きながら口角を上げて「どうした?」と指摘した。所謂、苦笑いね。

『女の子っぽくしようかと思って』

大西「結城の”女の子”像の解像度低すぎん?」

藤原「一応、結城もその”女の子”に分類されるはずなんやけどな」

いや、十分うちも女の子やろ。超絶可愛いレディよ。少女漫画のヒロインも余裕でやれちゃうわ。
胸を張ってそう言うと、「確かに見た目はな～」と謙社に相槌を打たれた。
え、これドストレートに”外見だけは女の子よな”って言われてる?

『恭平先生聞いてくださいよ。うちらの同期酷ないですか?』

高橋「せやな～」

『返事が適当!!』

恭平はドライヤーを切ってタオルをうちの頭に被せ、
”やって髪乾かすのに忙しいんやもん”と微妙に可愛い口調で文句を言ってきた。
今日はみんなドSモードやなと思いつつ、うちは恭平に身を任せた。

しばらくすると、うちの髪はハーフツインになっていた。
うちは「ありがとうございます、恭平様!」と感謝して撮影に挑んだ。