なにわ恋愛注意報発令中＿＿＿!?【Ⅱ】 (ページ4)

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「結城～!!そこにおるんかぁー!?」

＿＿＿聞き慣れた、うちの大好きな安心する声。
男性に手で口を塞がれたけど、思いっ切り噛みついて手を離させた。
そして大きく息を吸って、精一杯の声量を出して彼の名前を叫んだ。

『大吾くん!!』

一瞬音が聞こえたけど、すぐに倉庫のドアを壊すように”ドンドン!!”という音が響いた。
しばらくガチャガチャと鳴り響いた後、扉は開かれた。
外からの光と共に、7人のメンバーの姿が視界に映った。
安堵したのも束の間、うちは男性に無理矢理立たされた挙句首を絞められてしまった。

「ち、近づくな!この女の命がどうなってのいいのか!?」

自分が助かる方に逃げたのか、男性はそんなことを言い出した。
大吾くんたちはざわつきながらもその場に留まった。アカン、このままやと息が……!!
意識が遠のき始めそろそろ限界が訪れようとしたとき、誰かが動いたのが分かった。
”こっちに来るな!”という男性の脅しに耳を貸さず、真っ直ぐ歩いてくるその人。

彼は勢いよく手を振り上げ、そのまま男性の顔を殴った。
男性の手が緩み、うちの体に沢山の酸素が一気に吸い込まれた。
しゃがみ込んだうちを守るようにメンバーが駆け寄ってきてくれたのを横目で見ながら、
ゴホゴホと口を抑えて咳込んだ。

一体、誰が殴ったん……!?
揺れる視界を何とか定めながら目を凝らすと、
男性の目の前には目に光を宿してない恭平が立っていた。
恭平は倒れ込んだ男性の胸倉を掴み、低い声で「おい」と言いながら睨み付けた。

高橋「ー－－お前、結城に何した?」

「ヒッ……!!」

高橋「何したかって聞いてたんだよ!!」

恭平がここまで声を荒げるのは初めてだ。
あまりの剣幕に慄きつつも、丈くんと大橋くんが止めに入ってくれた。
いつもなら引いてくれるのに、今の恭平は引くどころか怒りを増幅させていた。

＿＿＿本能的に、”これはマズイ”と感じた。
この状態のままやったら、恭平は取り返しのつかんことをすることになってまう。
もう一発殴ろうとする恭平と、それを止める年上組。
その光景を見ながら、うちは「恭平!」と彼の名前を口にした。

恭平はパッと振り返り、涙を浮かべながらうちを見つめていた。
うちは「おいで」と言って両手を上げ、彼を手招きした。
ゆっくりと近づいてきた恭平は、どこか不安そうにしながらうちの前で膝を折った。

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