なにわ恋愛注意報発令中＿＿＿!?【Ⅱ】 (ページ27)

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浅草ページ27

結城side

『流星くん、今度のお休みの日にどっか一緒に遊びに行きませんか?』

大西「ええよ～。どこ行く?」

たまたまオフ日が被った流星くんを遊びに誘ったら、あっさりOKしてくれた。
ミニ会議を行った結果、行き先は浅草に決定。
”何か東京っぽいとこ回りたいなぁ”って話しとったら、浅草に行くことになった。

ブラウンとベージュのチェック柄の切り替えジャンスカ、白のトップスにピンクのボアパーカー。
それからこげ茶色のブーツを着て待ち合わせ場所に待機していた。
ジーンズ生地のオーバーオールを着た流星くんと合流。

大西「想像以上に人の波エグいなぁ。これ、もしかしたら身バレするかもしれへんな」

『浅草は外国人観光客が多いから、案外身バレはしにくいらしいですよ。ちなみにソースは潤くん』

大西「あ、それ俺も聞いたことあるわ。潤くんが大丈夫やったら、俺らもバレへんな」

潤くんは日本のトップスターやからなぁ。
そんな人が気付かれないんやったら、うちらとか一般人と変わらんよ。
……とは言っても、かなり人が多い。アカン、身バレ以前に流星くんとはぐれそうやわ。

人混みに流されそうになっていると、誰かに腕を掴まれた。
”え?”と辺りに視線を流すと、うちの腕を掴んでいたのは流星くんやったってことが分かった。
驚いて固まっていると、「ちょっとだけ我慢してや」と囁かれた。

大西「一旦人通りのないとこに移動しよか。このままやと、普通にはぐれて終わるで」

流星くんに引っ張られながら人混みを抜けると、クレープが売っているお店の真横に出た。
少し人の波が落ち着いたなぁと安堵すると、隣から「お腹空いたなぁ」と呟く声が聞こえた。
「何か食べます?」と尋ねたと同時に、チョコと苺のクレープが目に入った。

『美味しそう……!』

大西「食べる?」

『ええの!?』

”俺も食べたかったし全然ええよ”とイケメン発言をする流星くん。
うちは「ありがとうございます」とお礼を言ってからクレープを注文した。

「現在カップルキャンペーンを開催しておりまして、
　カップルさんでお越しの場合、30%ほど値引きされるのですが如何なさいますか?」

突然投下された爆弾にうちはあたふたしてしまった。
漫画でこういうシーン見たことあるけど、カップルキャンペーンってホンマにやってるんや!?
「大丈夫です」と断ろうとした瞬間、流星くんの手がうちの方に伸びてきた。