なにわ恋愛注意報発令中＿＿＿!?【Ⅱ】 (ページ26)

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隠しているはずの想いがバレていると知った俺は、その場で悶え転がりたくなった。
え、嘘やろ?結構ガチでショックなんやけど。まさか、結城ちゃんにまでバレてるとかないよな?
恭平は俺の考えてることが分かったんか、「本人はまだ分かってないと思うで」と付け足した。

その答えに安堵したものの、俺は半フラれ状態やったということを思い出した。
直接告ったわけないから正式に振られたとちゃうけど、脈ナシってことは確実やからな。
”はぁ”とため息をつくと、「どうしたん?」と再度質問を投げられた。

道枝「……今さっき、結城ちゃんにフラれた」

高橋「え、告ったん?」

道枝「いや、寝ぼけてる結城ちゃんが”紫髪くん”って呟いてるのを聞いて脈ナシやって分かった」

こんなんほぼフラれたみたいなもんやろ。
傷心モードに入りそうになっていると、「みっちーは、それで諦められるん?」と尋ねられた。
”えっ?”と首を傾げると、「俺やったら諦めきれへんなぁ」と腕を組む恭平が視界に映った。

高橋「やって、付き合ってるとちゃうし。まだチャンスが1%でもあるんやったら、諦めとーない」

道枝「恭平……」

高橋「それに相手に好きな人がおるからと分かったとて、すぐにケジメがつくもんでもないしな」

”本気やからこそ、一日二日で片がつく気持ちじゃないんよな”
余計な言葉はないシンプルな彼の台詞が、俺の胸に深く沁み込んだ。
まるで俺の気持ちを全部代弁してくれたみたいで、凄くスッキリした。

道枝「……ありがと、恭平。やっぱり俺、諦めたないわ」

俺の返答に、恭平は安心したように「そっか」と笑った。
それにしても、妙にリアリティがあったな。もしかして、恭平も好きな人おるんかな!?
俺は思い切って「恭平って好きな人おるん?」と聞いてみた。

高橋「ん?おるよ」

道枝「マジで!?俺の知ってる人!?」

自分の話をするのは苦手やけど人の恋バナを聞くのは大好きやから、俺は即座に食いついた。
恭平は「知ってるも何も……」と一瞬言葉を濁した後、結城ちゃんに視線を流した。
その時、俺の中に変な予感が走った。あんまり当たって欲しくはないけど＿＿＿。

高橋「俺も、結城のこと好きやから」

”仲間として、ライバルとしてよろしく”と手を伸ばす恭平。
俺は敬意と負けへんからなという闘争心を込めながら、しっかりとその手を握り返した。