恐怖 ページ39
別件の仕事があってスタジオ入りが遅くなり、一番最後にレコーディングを終えたとき。
「結城ちゃん」と後ろから声を掛けられた。
驚きながら振り返ると、そこには20代中盤ぐらいであろう男性のスタッフさんが立っていた。
戸惑いながら「お疲れ様です」と返すと、彼はニコッと笑った。
「もう夜も遅いし、家まで送って行くよ」
『えっ、あ、いや、タクシー使って帰るので大丈夫です』
あんまり面識のないスタッフさんだったため、うちは困惑してしまった。
純粋に心配してくださっているのか、それとも他意があるのか……いや、この感覚は確実に後者だ。
二人きりになったタイミングで話を振られるのは違和感がある。
もし”スタッフ”としての心配なら、他の方もいる場所で提案してくださるだろうし。
「でも、タクシー代勿体無くない?俺が車出すからそれに乗っていきなよ」
『ホントに、大丈夫です。お金はちゃんと持ってきてますし、急いで帰りたいので』
彼の目を見つめるのが怖くて目線を逸らしながらそう伝えると、
「もしかして、遠慮してる?」と手を握られた。な、何で手を触ってくるん……!?
恐怖と不安で「放してください!」と訴えると、”まぁまぁ、落ち着いて”と返された。
この状況でリラックス出来るわけないやろ!?アホなんちゃう!?
流石に罵倒するわけにもいかず固まっていると、
遠くから「その手、放してもらえますか」と言う声が聞こえた。
ビックリして横を見ると、こちらに向かって小走りしてる丈くんと大橋くんが見えた。
藤原「嫌がってるのが分からないんすか。あと、うちのメンバーに触らんといてください」
そう言って、丈くんはうちとスタッフさんを引き離してくれた。
「俺は彼女を心配して家まで送ろうかと言っただけで……」と彼が言い訳すると、
大橋くんがいつになく強い口調で「僕らが送るんで大丈夫です」と言い放った。
二人のあまりの剣幕に慄いたのか、スタッフさんは「失礼します」と走り去って行った。
大橋「助けるのが遅くなってごめんなぁ。怪我とかしてへん?」
『特には……それより、どうして二人がここに?うちより先に撮り終わってましたよね?』
藤原「元々はすぐに帰る予定やったけど、
結城が撮り終わる頃にはだいぶ夜が更けるなってことに気付いてここに残ることにしたんよ」
まさかの言葉にうちの瞳はウルッときてしまった。
＿＿＿あぁ、二人がおってくれてホンマに良かった。
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雨萩さくり(プロフ) - 影さん» こちらこそ参加させてくださりありがとうございました！！興味を持ってもらえて凄く嬉しいです✨なにわ男子様は特に面白いしカッコいいので是非見てみてください(*´ω｀*) (2月15日 19時) (
レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
影(プロフ) - 2回目のご参加、ありがとうございますー！正直、あまりジャニーズ様のことはあまり知らないのですが、雨萩さくり さんの小説で興味がわいてきました！テレビなどに出ていたら見てみようと思います！ (2月15日 18時) (レス) @page21 id: 2ac859685b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年1月26日 15時
