壁 ページ37
ー−−高所。それは、恐怖症を抱えるものにとって最大の敵。
幸いにもうちはそこまで重度ではないけど、
一般人でも怖気づいてしまうような大きな壁がうちの目の前にそびえ立っていた。
これを登り切らないとアカンのか……。なかなか骨が折れそうな仕事やな。
今日は”相手を信頼して足場の少ない高い壁を登り切れ”という、とある企画の撮影日。
ルールは簡単で壁の所々に散りばめられている人が乗るスペースを活用しながら、
三人一組のチームでなるべく早く大きな壁を登り切ったら勝ちというものだ。
一見個人競技にも見えるけど、
一人でも落下したらそのチームは即アウトという微妙に鬼畜なチームワーク競技になっている。
そして足場に乗るためには脚力と度胸が必要。
自分だけで飛ぶのが怖い場合は仲間に手伝ってもらうという仕組みになっている。
西畑「この壁結構エグイなぁ。一回でも下見たら恐怖で飛べなくなりそう」
平野「とりあえず、上を見続けるしかないよね」
『うちらならイケますって!』
今回は番組さんからの希望で大吾くんと紫耀くんと同じチームになった。
一緒に遊んだエピソードとかお世話になってる事とかをテレビで話したら、
最近このトリオでのテレビ出演率がもの凄く急増した。
嬉しいなぁと思いながら命綱とかメイク直しとか色々準備をしてから、改めて壁の前に立った。
＿＿＿舐めとったかもしんない。これ、近くで見ると半端やなく高い。
緊張で体を強張らせているのも束の間、すぐに撮影が始まってしまった。
最初は割と軽々と渡れたけど、登るにつれ恐怖感がどんどん増幅していった。
や、ばい……。下を見たらアカンって分かってるけど、怖くて足が動けん。
とは言っても、カメラが回ってるところでギブアップするわけにはいかない。
自分を落ち着かせるために大きく息を吸った瞬間、「結城!!」と名前を呼ばれた。
平野「ー−−絶対に離さないから。俺を信じて飛んで!」
『……っ!?』
真っ直ぐうちに手を伸ばしながらそう宣言する紫耀くんの姿は、
目が離せなくなるぐらいカッコよかった。……あー、別の意味で心臓痛くなってきたな。
うちは前を向いて紫耀くんの元へ飛び立った。
若干グラついて落ちそうになってしまったけど、紫耀くんの腕力で引き上げてくれた。
平野「＿＿＿ね、離さないって言ったでしょ?」
『う、うん……』
西畑「ちょ、そこ二人で俺を置いてイチャつかんといて?」
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雨萩さくり(プロフ) - 影さん» こちらこそ参加させてくださりありがとうございました！！興味を持ってもらえて凄く嬉しいです✨なにわ男子様は特に面白いしカッコいいので是非見てみてください(*´ω｀*) (2月15日 19時) (
レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
影(プロフ) - 2回目のご参加、ありがとうございますー！正直、あまりジャニーズ様のことはあまり知らないのですが、雨萩さくり さんの小説で興味がわいてきました！テレビなどに出ていたら見てみようと思います！ (2月15日 18時) (レス) @page21 id: 2ac859685b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年1月26日 15時
