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突然うちに服を掴まれてビックリした紫耀くんは「え」と声を漏らした後、
くるりとこちらに体を向けて「どうしたん?」と心配そうに聞いてくれた。
その言葉でうちはハッとし、掴んでいた服を離して両手を上にあげた。
分かりやすく例えるなら、「手を挙げろ!」的な状態になっている。
『いや……あの、ちょっと渡したいものがあって』
”好きです”と言いかけた言葉を飲み込み、咄嗟に誤魔化した。
持っていた紙袋を紫耀くんに差し出し、「ハッピーバレンタイン」と言った。
アカン、めっちゃ声震えた気がする!それに緊張のせいで体が熱いのに寒気が止まらない。
頭が真っ白になりながら勇気を振り絞って渡すと、彼の温かい手が私に触れた。
平野「＿＿＿何となく貰えるかなぁとは思っとったけど、やっぱ結城から貰えるのは嬉しいな」
子供みたいな笑みを浮かべながら、「ありがとう」と言って受け取ってくれた紫耀くん。
ー−−ホンマにズルい。諦めたいのに、全然諦めさせてくれへん。
”結城から貰えるのは嬉しい”なんて言われてしまったら、期待してしまう。
紫耀くんは天然やからこう言ってるだけで、うちに対する恋愛感情はない。
勘違いしたらアカンと自分に言い聞かせていると、
紫耀くんはワクワクしているのがにじみ出ている瞳で「中身見てもいい?」とうちに尋ねた。
クスッと笑って”どうぞ”と答えると、彼は袋を破かないように慎重に開け出した。
いつもは豪快に開けるのに珍しいなと思いながら「そんな丁寧じゃなくても……」と呟くと、
「結城から貰ったものはなるべく壊したくないから」と返された。
あまりに自然に言ってくるもんやから、脳の処理が追い付かず普通に固まってしまった。
今日の紫耀くんはもはや意味分からんぐらい心臓に悪い。
平野「……カップケーキ?」
『え?あ、そう!チョコ味と苺味』
平野「どれもめっちゃ美味そう!食べるの楽しみやわ」
うちらの関係は世間的に言えば事務所の先輩と後輩やけど、
「プライベートのときはタメ口にしよう」と紫耀くんが提案してくれて、
今はラフな状態で関わらせてもらっている。
チラッと彼に視線を送ると、分かりやすくルンルンしている紫耀くんが見えた。
……告白なんて出来なくても、今はこれでええな。
そう思えたことに安堵しながら、うちは「さ、遊ぶで!」と言って彼の腕を引っ張った。
「えっ!?」と戸惑う声を聞きながら、うちはゆっくりと歩み出した。
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雨萩さくり(プロフ) - 影さん» こちらこそ参加させてくださりありがとうございました！！興味を持ってもらえて凄く嬉しいです✨なにわ男子様は特に面白いしカッコいいので是非見てみてください(*´ω｀*) (2月15日 19時) (
レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
影(プロフ) - 2回目のご参加、ありがとうございますー！正直、あまりジャニーズ様のことはあまり知らないのですが、雨萩さくり さんの小説で興味がわいてきました！テレビなどに出ていたら見てみようと思います！ (2月15日 18時) (レス) @page21 id: 2ac859685b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年1月26日 15時
