貝殻を壊して【wrwrd】【ショッピ】

私の恋心が報われないと思った日 ページ9

時は戻ってショッピさんと水族館に行って帰った日



声も聞きたくない父から告げられたあの一言







父｢瑞翠貝の名を広めるためにイタリアに会社を建てる、お前もそこで暮らせ｣




｢...っえ｣



...は?







父｢イタリアに行く１日前に記念パーティーもある、有難いと思え、お前も出してやる｣



｢...っあ、有難うございます｣









最近暴力が無くなったのはそのせいか




当たり前だ









社長の娘に怪我なんてあったら騒ぎごとだもんね









改心してくれたわけじゃない




...このクソが






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿







自分の部屋に入り、ベットにダイブする



そしてさっきの言葉を思い出す









｢...イタリアか、遠いなぁ｣



イタリアで商売出来るのか?







私のお父さんは、瑞翠貝コーポレーションの社長で、傘を売っている



コンセプトは『誰の心にも優しい傘を』









娘の私に出来てないよ?






私の心にすごい勢いの酸性雨浴びせちゃってるよ




優しさなんて一欠片も無いくせに






偉そうなコンセプト掲げてるんじゃねーよ








お父さんの話だと、後2週間でイタリアに行く



やだなぁ







あまりにも短い




神様なんて、居ない









子供の頃から神様を信じてきた








案の定周りから避けられたよ







でも神様を信じて来たから泣かなかった







でもクソ野郎に引き取られた日




神様を信じれなくなった








だってそうでしょう?







日常が急に絶望になったんだから








でもショッピさんに出会った日







嗚呼、神様はやっぱり居るって





そう思ったんだ









なのに




また絶望









絶望はもう充分に味わった筈









あぁ、神様



貴方は本当に私に苦しんで欲しいのですね









でもごめんなさい






これ以上耐えられない

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