＊ ページ36
……パタン。
Aの病室の扉を静かに閉じる
シンと静まり返る病室に包まれる。
・
……なんで。
なんで…泣いていた？
さっきの後ろ姿が目に焼き付いて離れない
理由を考えるけど、何も分からない。
なんで…泣いていたの？
昨日はなんともないって笑ってばっかで…
ほら、ちゅーもしてくるほど元気で…
・
その時
・
ガララ…
「……へっ、慧くん…？」
放心状態の俺の背中に呼びかかる、愛しい声。
振り向くと、そこには泣き腫らしたA________________
じゃなかった
慧『……A』
「え、やだ！おはよう！早くてびっくりしたぁ〜ふふ」
……。
あきらかに目は真っ赤なのに
何も無かったかのように笑顔なA。
・
「どーかしたー？あ、ご飯食べてきたの？」
慧『A、…さっき』
「んー？」
もう本人に聞くしかないよね。
窓を開ける彼女の背中に問いかけた。
慧『さっきさ、…泣いてなかった？』
「……え…」
一瞬手が止まった。
図星……？
だけど
「何それぇ〜泣いてなんかないって」
��慧くん変なの��
そう、あはは って
肩を揺らして、笑った。
・
慧『…そっかぁ 見間違いかな？ごめんごめん』
「うん。なんか食べるー？」
慧『今はいいや』
・
変だと気づかれないよう適当に笑いながら、考える。
泣いてない…わけ、ないよね
なんで嘘ついてる…？
心の中で、冷蔵庫を開ける彼女に聞く。
Aは昨日からおかしい
急にちゅーしてきたり
抱きついてきたり
1人で泣いてたり
・
何を隠しているの？
その笑顔の裏に、何があるの？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 201人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あやか(プロフ) - こんな泣かないよってくらい泣きました。国語力なく誰のコメントも書いたことがなくさくらんぼさんが初めてで伝わりにくいかも知れませんがもう嫌とか人生嫌って人に見てほしいと思いました。生きたいけど出来ない人の辛さ分かりました。本当にありがとうございました。 (2017年4月4日 5時) (
レス) id: 2f59a603bc (このIDを非表示/違反報告)
Blue White - 涙。何回読んでも泣けます！幸せな時間をありがとうございました。 (2017年3月12日 13時) (レス) id: 96f5815679 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - めっちゃ泣けました！！ (2017年1月31日 18時) (レス) id: 445f9048f6 (このIDを非表示/違反報告)
潤純＊(プロフ) - すごく感動しました。大切な人を失うことがとても辛く、悲しいことが改めて分かりました。私もこんなに自分を愛してくれる人を見つけてたいです。この小説を書いてくださり、本当にありがとうございました。本当にいい小説でした！ (2016年11月26日 23時) (レス) id: 4cd23dc5db (このIDを非表示/違反報告)
ストロベリーkeiki - すごい涙が止まりませんでした。この作品を読むことができて良かったです。ありがとうございました。 (2016年11月26日 20時) (レス) id: 110dd33b09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＊さくらんぼ＊ | 作成日時：2016年7月29日 22時
