47話[過去編] ページ49
[黒尾 side]
夜のランニングを終え、家に帰ろうとしていた所
久々にAの母ちゃんに会った。
A母『あれ、鉄朗くん！？
久しぶり〜めっちゃ背デカくなったね〜！』
黒尾『え！？Aの母ちゃん？』
A母『そーだよー
今日珍しく仕事早く片付いてさ〜。
リハビリの迎えも行けたし、一緒に飯食おうと思って
A家に置いてから買い物行ってきた帰りなんだけどね〜
てか、鉄朗くんランニング終わり？上がっていきなよ！
今日1人？ご飯食べていきなよ〜。Aきっと喜ぶよ〜。』
Aの母ちゃんは、Aの姉ちゃんとそっくりで
口調がギャルっぽく、テンションは変わらず若々しかった。
黒尾『あ、じゃあ、おじゃまします。』
A母『ありがと〜！
鉄朗くんが来てくれたらきっとAも元気になるね！』
黒尾『え、A、どっか体調悪いとか…？』
俺が聞くと、先程まで明るく話してたAの母ちゃんが、
寂しそうに話し出した。
A母『A、リハビリ終わりに迎え行った時から
なんか様子おかしくて、元気ないし返事が上の空でさ。
それで今部屋で塞ぎ込んじゃってて…
まあでもきっと鉄朗くんの顔見りゃ元気出すよ。』
ｶﾞﾁｬｯ
そう言いながらドアを開けた音と共に聞こえたのは
何かが割れる音だった。
[A side]
明日以降、どんな顔してクロに会えばいいんだろう。
帰り際、体育館横で見た光景が信じられない。
あんなに優しかったクロが
俺の事目障りだって、思ってたなんて
もう何信じればいいんだよ。
ハル『ｯあ゛あ゛あ゛！！クソが！！』
部屋にある練習用のボールや、壁にかけられたユニフォーム
今までもらった賞状、トロフィー
自分が表紙を飾っている雑誌、ページの切り抜き
コルクボードに飾られている クロと研磨とバレーをする写真
初めてのバレーの試合の写真
姉ちゃんに褒められてる写真、皆と楽しそうにしてる写真
俺が高く飛び上がってスパイクを打つ瞬間の写真
小さい頃からの思い出がたくさん貼ってある。
他にもスポーツバッグ、記念タオル、憧れてる選手のサイン
バレーに関連するものが部屋中どこを見ても
視界にあるのがしんどくて
もう二度とコートに立てない現実が苦しくて
もう、全部が嫌になって
ｶﾞｯｯｼｬｰﾝ！！！
目につくものを、片っ端から床に叩きつけた。
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キクラゲ(プロフ) - ナノハナさん» ナノハナさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！(^^)更新頑張っていきますので、これからもぜひよろしくお願いいたします。 (3月11日 7時) (
レス) id: c522cf4b3f (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 初コメ失礼します！この作品めっちゃ面白いです！！続きがとても待ち遠しくなります！頑張ってください！応援してます！ (3月10日 17時) (レス) @page21 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キクラゲ | 作成日時：2024年3月6日 7時
