46話[過去編] ページ48
[研磨 side]
『今日リハビリあるからそろそろここ出なきゃ、
クロに一声かけてから帰るわ』って言ってたAの様子が
クロがいるであろう場所から戻ってくる時、明らかにおかしかった。
研磨『A？どうしたの…？』
俯くAの顔を覗き込むと、その顔は今にも泣きそうだった。
研磨『！A、向こうでなんかあっt＿』
A『いや、何もなかったよ！
ちょっと脚が痛んでさ、ごめんなあ〜紛らわしくて！』
パッと無理に明るく振舞おうとするA、
これは確実に何かあった証拠。
昔から人に迷惑をかけないようにAはなにかあると
いつも以上に明るく振舞おうとする。
A『やべー時間ギリギリだわ。
そんじゃまた明日〜！！』
研磨『うん、気をつけてね。また明日。』
体育館を出るAを見送ってから
クロの元へと急ぐ。
『あんなチビがチヤホヤされてんのはルックスありきだろ
あれで見た目そうでもなかったら誰も騒がねえってw』
あぁ、Aはこれを見てしまったんだ。
よく見るとクロはイライラしてるのを頑張って耐えてるのがわかるけど
多分少し距離のあるこの位置ではAにはわからなかったんだろう。
黒尾『＿ｯテメェいい加減にしろよ！
あいつがどれだけ努力してきたかも知らねえくせに
知った気になって語ってんじゃねえよ！！』
とうとうブチ切れたクロが先輩の胸ぐらを掴んだ。
これはまずい、下手したら乱闘になりかねない。
研磨『冷静且つ、クロを止められそうな人…
＿＿すみません、海さん！コーチ！！来てください！！』
その後、今にも殴りかかりそうなクロは海さんに抑えられ
直井コーチが先輩とクロの間に割って入ってくれた為
なんとか乱闘にはならずに済んだ。
＿＿＿
研磨『…謹慎とかにならなくてよかったね。』
黒尾『俺は一発殴って謹慎でも良かったけどな。』
帰り道、まだクロは怒りが収まらないらしい。
でも、気持ちはよくわかる。
あの場にいたのがもしクロじゃなくて俺だったとしても
きっと俺も、同じように先輩に殴りかかったと思う。
黒尾『そんじゃ、また明日な。』
研磨『うん、また明日。』
そう言ってお互い自分の家へ入る。
クロにAの事話そうかと思ったけど、
クロがAに見られたこと気づいてなかったらややこしくなるだけだし
明日朝練には来ないであろうAには
クラスで説明すればいいか、と思ったのが間違いだったようで
その夜、クロはまだ誤解したままのAの元へ行ってしまった。
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キクラゲ(プロフ) - ナノハナさん» ナノハナさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！(^^)更新頑張っていきますので、これからもぜひよろしくお願いいたします。 (3月11日 7時) (
レス) id: c522cf4b3f (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 初コメ失礼します！この作品めっちゃ面白いです！！続きがとても待ち遠しくなります！頑張ってください！応援してます！ (3月10日 17時) (レス) @page21 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キクラゲ | 作成日時：2024年3月6日 7時
