45話[過去編] ページ47
怪我をしてから1ヶ月
Aは、できる事はなんでもしていた。
マネージャーの仕事をしながらも、脚に負担をかけずにできる練習だって欠かさなかった。
2ヶ月後には入学式かあ、今年は何人入るんだろうな
なんて昨日まで呑気に話していたのに、
今日なって改めて突きつけられた現実に
言葉が出なかった。
横にいる研磨も、俯いたまま呆然としていた。
A『_お世話になりました。
皆とバレーできて、本当に楽しかったです。』
そう言ってAは監督とコーチに改めて挨拶をしたところで
監督は寂しそうにしながらも、
普段と変わらず主将に解散の号令を掛けるよう言った。
___
解散後、着替えようとカバンを持った時先輩に呼ばれた。
なんだろうと思い行くと、先輩の口から出てきたのは
Aに対する愚痴の嵐。
『アイツ1年のくせに ユース合宿呼ばれたり
次世代の小さな巨人?wとか言われたりして
ほんっと目障りだったからさ〜、卒業前にイイモン見れてマジ嬉しいわ』
『黒尾、お前もだいぶスカッとしたんじゃねーの?』
黒尾『は…?』
『お前が教えてやったバレーで、どんどんアイツに先行かれてさ。
だってそもそもお前がアイツにバレー教えなかったら
あんなちやほやされる事なかっただろうになぁ?』
笑いながら肩を組まれて、不快でしかない話を
延々と聞かされ
一応先輩だからと抑えていたが、とうとう頭に来てしまった。
黒尾『_ッテメェいい加減にしろよ!
あいつがどれだけ努力してきたかも知らねえくせに
知った気になって語ってんじゃねえよ!!』
『あ?テメェ先輩に向かってなんだその口の効き方。
胸ぐらまで掴みやがって偉そうにお説教か?』
黒尾『あいつは中途半端な練習しかしねえテキトーなお前より
真剣に何倍も何十倍も、何百倍も練習してきてんだよ!
確かに元々運動神経は良い方かもしれないけど、
才能って一言で簡単に片付けられるような練習と努力の量じゃねえんだよ!!
テメェは突き指して爪剥がれようが、脚骨折しようが
コートに居続けられんのかよ!?』
『そんなイカれた事するわけねーだろ!
だからあいつは飛べなくなったんだろ!?』
研磨『こっちです!』
直井『おい!お前ら何してるんだ!』
海『黒尾っ落ち着け!』
黒尾『離せよ海!一発殴らねえと気がすまねえッ!!』
俺の荒らげた声を聞いた研磨がコーチと海を呼んで止めに入らなかったら
多分殴り合いにまでなっていたと思う。
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キクラゲ(プロフ) - ナノハナさん» ナノハナさん、コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!(^^)更新頑張っていきますので、これからもぜひよろしくお願いいたします。 (3月11日 7時) (レス) id: c522cf4b3f (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 初コメ失礼します!この作品めっちゃ面白いです!!続きがとても待ち遠しくなります!頑張ってください!応援してます! (3月10日 17時) (レス) @page21 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キクラゲ | 作成日時:2024年3月6日 7時