44話[過去編] ページ46
後日、Aは担当医に現状を知らされた。
本人曰く、やはりショックは受けたが
奇跡が起こるかもしれない、それまでは諦められない。
そう言ってリハビリに励んでいた。けど、
A『…やっぱり治ってもバレーは無理だって
今日、病院の先生に言われちゃった。』
『今日の部活のミーティングの時に、改めて言うよ。』と、
俯きながらそう言ったAの目元は、赤くなっていた。
＿＿
放課後、部活動前のミーティングがとうとう来てしまった。
猫又『＿と、今日はもう1つ言わなきゃいけない事がある。』
A『監督、自分の口から言ってもよろしいですか。』
猫又『…そうか、わかった。』
今朝Aに聞いたことは、嘘であってくれと
無い希望すら抱いた。
A『…まず、先月の試合
怪我をしているにも関わらず、それを隠して挑み
結果全員に迷惑をかける事になってしまって、
本当にすみませんでした。』
深々と頭を下げて謝罪したAの声は少し震えていた。
A『…俺はもう、この先
コートで飛べません。』
部員は誰も言葉を発さなかったが、
Aの今の言葉で全員動揺したのがわかった。
A『足首の骨折だけならまだ良かったのですが、
スポーツ障害も合併してたらしいです。
怪我をしてからリハビリ終了するまでの間はマネージャーとして
終了後はまた選手として。という事で部活に参加させていただいてました。
でも昨日 先生に
’’やはりリハビリは終わっても
再発の可能性と、もし再発した時の後遺症を考えると
激しい運動は制限せざるを得ない。’’と言われました。』
山本『でも、今のとこ順調なんだろ！？激しい運動がダメなら…
スタメンじゃなく、せめてピンサーとかなら＿』
そう思わず声を上げたのはAと同学年の山本
同じポジションとして、Aを特に尊敬してる一人だった。
A『俺もそう言ったんだけど、それすらダメらしい。
俺のあのジャンプには通常よりも脚にかかる負担が大きすぎるって
それに、ピンサーだって相手に拾われたらそれを返す為にコートに入って機敏に動かなくちゃいけない
守りの音駒なら尚更、全員がしっかりボールを繋げられなきゃいけない。
それで再発でもすれば、君はきっと歩けなくなる。
だから、バレーはもう諦めなさいって
ハッキリ言われちゃったよ。
だから俺は、もうコートに入れません。
1年もない短い間でしたが、今までありがとうございました。』
そう言い切ったAの顔は 今にも泣きそうだった。
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キクラゲ(プロフ) - ナノハナさん» ナノハナさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！(^^)更新頑張っていきますので、これからもぜひよろしくお願いいたします。 (3月11日 7時) (
レス) id: c522cf4b3f (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 初コメ失礼します！この作品めっちゃ面白いです！！続きがとても待ち遠しくなります！頑張ってください！応援してます！ (3月10日 17時) (レス) @page21 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キクラゲ | 作成日時：2024年3月6日 7時
