33話 ページ35
後ろからちょいちょい茶化す声が聞こえた気がしなくもないが
今はいちいち反応してる場合じゃないので
さっさと歩いて保健室へ向かう。
クラスメイト｢鵠くんっ私自分で歩けるよ…！｣
A｢いーや、そんな顔青白くしてる人は歩けないね。
すぐ近くなんだからこんくらい甘えときなさいな。｣
俺がそう言うと、図星だと言わんばかりの表情をして大人しくなる。
今下ろして仮に歩けたとしても、
またフラついてどっかに頭ぶつけてもおかしくないからなあ。
A｢せんせー！手塞がってるからドアあーけーてー。｣
ドアの向こうに聞こえるように呼ぶと
｢はいはーい。その声は鵠か〜｣と返ってきたので
すぐに気づいてくれたようだ。
｢まだ終業式中っしょ〜？一体何したの〜｣と言いながら
ドアを開けて出てきたのは
保健室の先生にしてはギャルっぽい見た目の養護教諭。
養護教諭｢鵠……人を抱き上げる腕力あったのね。｣
A｢失礼オブ失礼。｣
養護教諭｢アッハッハwwそんなマジに受けとんないでよ〜w
その子あれか、暑さにやられちゃったか。
まあとりあえず入ってベッド寝かしてやんな。｣
A｢そー、座り込んじゃって
今若干マシになったけど、さっき超顔青白くて。
…ゆっくり下ろすね。｣
クラスメイト｢うっうん…ありがとう…。｣
養護教諭｢お勤めご苦労〜！
ほら、元気な奴は帰った帰った。｣
A｢うげぇ……またあの灼熱地獄か…｣
養護教諭｢ほら、この子運んでくれたお駄賃として飴やるから
それ一個口放り込んで、あとちょっと頑張って行ってきな〜。｣
そう言って渡されたのは、
昔ながらの缶に入ってるドロップ飴
A｢わ、懐かし〜｣
蓋を開けて軽く缶を揺すると、
可愛らしい模様の飴がコロッと出てきた。
それを口へ放り込んで、缶の蓋を閉めて先生のデスクの上に戻す。
A｢先生飴ありがと。
そんじゃ、戻りまーす。｣
養護教諭｢はーい、行ってら〜。
この子1時間くらい休ませるって担任に伝えといて〜｣
A｢はあい。
また後でな〜｣
クラスメイト｢うん、鵠くん、ありがとうね。｣
ｶﾞﾗｯ
あの先生は保健室の先生にしては珍しめな
見た目も言葉遣いも結構ギャルだけど、
養護教諭｢目眩の他に何か症状あった？気持ち悪さとか、
マジで次からは今日みたいに倒れるまで無理しちゃダメだからね〜？｣
しっかり寄り添ってくれる、めちゃくちゃ良い先生だと思う。
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キクラゲ(プロフ) - ナノハナさん» ナノハナさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！(^^)更新頑張っていきますので、これからもぜひよろしくお願いいたします。 (3月11日 7時) (
レス) id: c522cf4b3f (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 初コメ失礼します！この作品めっちゃ面白いです！！続きがとても待ち遠しくなります！頑張ってください！応援してます！ (3月10日 17時) (レス) @page21 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キクラゲ | 作成日時：2024年3月6日 7時
