30話 ページ32
黒尾｢そんじゃ、おふたりさん また放課後な。｣
夜久｢ちゃんと授業聞くんだぞー？｣
研磨｢うん、またね。｣
クロと夜久さんとは学年が違うからここの階でお別れ。
いつもはすんなりバイバイして研磨と教室へ向かう所だけど
俺は合宿の時に見つけた写真の事をふと思い出して
手をひらひらさせながら俺達に背を向けて夜久さんと共に
階段を登ろうとするクロを
A｢あっ…
なあ！クロ。｣
黒尾｢ん？どした？｣
思わず呼び止めてしまった。
研磨｢…俺、先行ってるね。｣
A｢っあ、うん。わかった。｣
黒尾｢夜久、先行ってて。｣
夜久｢おう！話し込んで遅刻すんなよ〜？｣
黒尾｢3年のこの時期遅刻はやべえよw
で、A どうした？｣
そう言いながらこちらに戻ってきて
首を傾げるクロ。
A｢あ、あの……合宿の時にさ…｣
勢いで呼び止めてしまったものの、どう切り出せばいいんだ
どうして自分の写真を持ってるんだ？って
なんか、ちょっと照れくさくて言い出しにくいな………
黒尾｢？
………！あ、わかった。
写真の事、だろ？｣
A｢…え、何でわかったの？｣
黒尾｢そりゃあお前、戻ってきてカバン開けたら
あの写真が一番上にあったからなあ。
あ……もしかして、引いた…とか………？｣
A｢へ…？
いやいや！そんな、引いたとかじゃなくてな！！｣
咄嗟にすぐ否定した。
いつも何処か余裕そうな表情ばかりのクロが
眉を下げて何処か不安そうで、寂しそうな顔をした。
こんな仔犬のようなクロは 初めて見たかもしれない。
A｢ただ、俺がビリビリに破いたのを直してまで
どうして 大事に持っててくれてたのかな…って。｣
なんだか恥ずかしくて、クロの顔が見れない。
A｢…？｣
クロからの返答がなく、どうしたのかと見上げてみると
黒尾｢…っ｣
自身の大きな手で口元を覆い、固まっていた。
A｢ク、クロ……？｣
黒尾｢ウワーッ！……マジでよかったあああ…！！！｣
戸惑いながらも呼びかけると、
クロはでかい声を出しだと思いきや 死ぬほど安心したとでも言うように
しゃがみ込んでしまった。
A｢どしたの…クロ
俺クロに引いたことなんて一度もないよ。｣
クロ｢いや……うん…マジでよかった……。
正直ドン引かれてもおかしくねえなと思ってたからさ…。｣
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キクラゲ(プロフ) - ナノハナさん» ナノハナさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！(^^)更新頑張っていきますので、これからもぜひよろしくお願いいたします。 (3月11日 7時) (
レス) id: c522cf4b3f (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 初コメ失礼します！この作品めっちゃ面白いです！！続きがとても待ち遠しくなります！頑張ってください！応援してます！ (3月10日 17時) (レス) @page21 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キクラゲ | 作成日時：2024年3月6日 7時
