第七話『異形な化け物』 ページ8
『炭治郎ー！今何で走ってるのー！？』
「鬼は日光を浴びると死ぬ！！だからなるべく東の方へ進むんだ！！」
『あったま良いね』
炭治郎を先頭にして、暗い森の中を駆け回る。ていうか炭治郎の足の速さが尋常じゃない。少しでも気を抜けば、置いてかれてしまいそう。
...炭治郎て、意外にイケメンなんだな。耳元の花札みたいなピアスもカッコいいし。
こんな非常時にそんな呑気な事を考えていた私。すると、突然炭治郎が当然に足を止めたので私は彼の背中にぶつかってしまう。
『ぐえっ』
「....！！」
...どうしたんだろうか。炭治郎の様子がおかしい気がする。『炭治郎、どうしたの？』と声をかけようとしたその次の瞬間。
「うわｧｧｧｧｧｧ！！聞いてない...こんなのっ、聞いてないっ...！！」
『「！？」』
誰かの悲痛な悲鳴が聞こえて、私は思わずビクッと体を揺らしてしまう。これ、誰の声だ？と辺りを見回そうとすると、突然炭治郎の腕が私の腰に回って一気に引き寄せられた。
え？と一瞬何が起こったのか分からなくて声を上げようとしたら、「静かに」と少し切羽詰まったような声で口を彼の手でおさえられる。
気付けば、炭治郎といるのは木の影。まるで、何かから身を潜めているような。
ど、どどどどどうしたんだろう。炭治郎何か震えてない！？大丈夫なの！？
『...た、』
「...A、君はここに隠れていてくれ」
『え、』
とたんに開放される体。次の瞬間炭治郎は、木の影から向こうへと刀を構えて飛び出して行く。
いや待って、本当に何があった。炭治郎凄い焦ってたけど...。思わず木の影から、姿が見えないようほんの少しだけ顔を覗かせた瞬間。声にならない声が口から漏れて、慌てて口を塞いだ。
...気味の悪い音をたてながら、移動していく異形な姿。体はとてつもなく大きく、ゆうに二メートルは越しているんじゃないだろうか。
しかも、その大きな体からは長いたくさんの手がグニャグニャと動いているのがわかる。
...まさか、あれも鬼なの？あんなに大きい化物も。
目の端で、炭治郎が今まさに異形の鬼に刀で斬りかかっていくのが見えた。
ーーーーー勝てる訳ないよ、あんな化け物に。そう思ってしまう私は...最低だ。
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みるく - 藻さん» いつも楽しみに......！？ありがとうございますっ、感謝感激です！！ですね、もしかしたらそうかも......(( でも無惨様がラーメン食べてるとこ想像したら...笑 (2020年5月1日 22時) (
レス) id: e3ab556303 (このIDを非表示/違反報告)
藻(プロフ) - みるくさん» いつも更新楽しみにしてますよ！！下弦に探させたんですか………!!?ないのに……!?相変わらず人使い荒いですね…そんなとこも好きです、見つかんなかったから下弦解体しちゃったのか………？ (2020年4月30日 21時) (レス) id: e085f6cc78 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 藻さん» そうです無惨様は悪くない(作者)！！本当にいつも読んでくださってありがとうございます、後日無惨様はらーめんとやらを下弦達に探させたとか何とか......。 (2020年4月30日 20時) (レス) id: e3ab556303 (このIDを非表示/違反報告)
藻(プロフ) - ら、らーめんとはなんだ……!!!?…………そうか、大正時代にラーメンないですもんね!!無惨様は悪くない！！ (2020年4月30日 20時) (レス) id: e085f6cc78 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 藻さん» 分かってくださった方がいた(盛大なネタバレ)！！いや本当にありがとうございます、誰やねんこの人とか思われたらどうしようかと思ってました......。パワハラ会議ご本人様々じゃないですか...あかん......(下弦風)。 (2020年4月30日 19時) (レス) id: e3ab556303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるく | 作成日時：2020年3月31日 13時
