第六話『炭治郎くん』 ページ7
『...、は?』
私の目の前に転がっているのは...首。さっきまで、喋っていた鬼の。私に遅いかかろうとした鬼の。
呆然とその首を見下ろしていれば、やがて首は黒い灰になり、どんどんと消えて行く。ハッと向こうに倒れている鬼の体を見れば、その体もやがて消えていった。
...何、これ。何がどうなってるの。遅れて、体が震えだす。
「はあっ...君、怪我は無いか!?」
『え?』
ハっと我に返って振り返れば...赤がかかった髪の、水色の羽織を着た男の子が心配そうに私を見つめていた。
もしかして、この子が助けてくれた?慌てて、『あっありがとう!!助けてくれて!!』と頭を下げる。
「とっ、とんでもない!!当然の事をしたまでだ!!...俺は竈門炭治郎。君は?」
『えっ...えと、天宮Aです...よろしく』
「Aか!いい名前だな!」とニカっと笑う炭治郎くん。その笑顔に、私の心はずっきゆーんとノックアウトされたのだった。
グハッ...なんて良い子...この世の汚れを知らない純粋な目だ(?)。うん。
「ところで、Aも鬼殺隊志望なんだよな。じゃあ、一緒に行動しないか?仲間がいると心強いし!」
『えっ...えぇぇいいの!?ぜひぜひお願いします!!』
よっしやぁ!!何て素敵なお誘いなんだろう!!強い炭治郎くんと一緒に居れば命は保証される(最低)!!
思いがけず命の恩人に巡り会えた私。最終選別一日目、心強いメンバーができました。
『...ところで、炭治郎くん』
「炭治郎でいい!」
『炭治郎くん!』
「炭治郎!」
『...じゃあ炭治郎くん。あの...鬼殺隊って、なに?』
「........、は??」
ーーーーーーーーー
ーーーーー
...炭治郎いわく、鬼殺隊とはさっきのような鬼を倒す非公認組織の事らしい。鬼は、暗い真夜中に行動し、人間をむさぼり食う。
その鬼を滅殺する為の組織が、鬼殺隊。この最終選別はその鬼殺隊の剣士になる為の選別だそうだ。
「というか、信じられない...Aは鬼殺隊に入りたかった訳じゃないのか?」
『あはは...そうなんですよ...』
「でも刀持ってるし」
『これについては触れないで頂きたい』
「お...おう、」
...炭治郎、だから私を守ってくれ!!切実に!!
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みるく - 藻さん» いつも楽しみに......!?ありがとうございますっ、感謝感激です!!ですね、もしかしたらそうかも......(( でも無惨様がラーメン食べてるとこ想像したら...笑 (2020年5月1日 22時) (レス) id: e3ab556303 (このIDを非表示/違反報告)
藻(プロフ) - みるくさん» いつも更新楽しみにしてますよ!!下弦に探させたんですか………!!?ないのに……!?相変わらず人使い荒いですね…そんなとこも好きです、見つかんなかったから下弦解体しちゃったのか………? (2020年4月30日 21時) (レス) id: e085f6cc78 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 藻さん» そうです無惨様は悪くない(作者)!!本当にいつも読んでくださってありがとうございます、後日無惨様はらーめんとやらを下弦達に探させたとか何とか......。 (2020年4月30日 20時) (レス) id: e3ab556303 (このIDを非表示/違反報告)
藻(プロフ) - ら、らーめんとはなんだ……!!!?…………そうか、大正時代にラーメンないですもんね!!無惨様は悪くない!! (2020年4月30日 20時) (レス) id: e085f6cc78 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 藻さん» 分かってくださった方がいた(盛大なネタバレ)!!いや本当にありがとうございます、誰やねんこの人とか思われたらどうしようかと思ってました......。パワハラ会議ご本人様々じゃないですか...あかん......(下弦風)。 (2020年4月30日 19時) (レス) id: e3ab556303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるく | 作成日時:2020年3月31日 13時