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※最終話
※やっと完結
｢皆さんにとって、"幸せ"って何ですか？｣
小学生の頃、人気があった若い女性の担任が言った。
ある人は、お金があってなんの不自由もないこと、ある人は、家族が生きていること、と答えた。
｢椋田さんはどう思う？｣
ぼけーっと窓を眺めているのに嫌気が差したのか、先生が私に聞く。
私に周囲の視線が集まり、心の中で溜め息をついてから、こう答えた。
｢人によって違うんじゃないですか｣
｢先生は椋田さんの意見を聞きたいな｣
｢うーん…今生きている、とか？｣
｢なるほどね。他に意見がある人ー！｣
明らかに平凡な意見だったので、先生はつまらなさそうにそう言った。
昔から、大人びた子供だったんだろう。なんというか、可愛いげがなかった。
幸せとは＿＿大人になったらわかるんじゃないかと、大人になるのを待ち望んだ。
幸せとは何か。
ベットの上で急に思った。
今でもその答えは全く分からない。
なんとなく、ネットで検索してみる。
｢金、家族、名誉、地位…｣
確かに、お金がなきゃ生きられない。
名誉があれば世間から認められる。
高い地位があれば…
｢幸せとは、今生きていること＿＿｣
何度か繰り返したあと、わからん！と布団を被った。
幸せとは何か。
一生わからない答えなのかもしれない。
｢＿＿って、ことを最近考えてんだけど、将暉くんどう思う？｣
せっかくなので将暉くんに聞いてみると、将暉くんも私同様にわからん！と言い、コーヒーを飲む。
｢Aちゃんはどう思うの？｣
｢金、名誉、地位、家族｣
｢現実的｣
将暉くんはけらけらと笑って、クッキーに手を伸ばした。
あと、と呟くと、将暉くんはクッキーを頬張る口を止めて、私の方へ目線を向ける。
｢今、生きていること、とか？｣
｢…Aちゃんらしいや｣
将暉くんはまたもしゃもしゃクッキーを食べ始める。
私は更に考えてから、口を開いた。
｢でもさ｣
｢ん？｣
｢生きてるだけじゃ幸せじゃないよね｣
｢……ん？｣
矛盾してるぞ、と将暉くんが顔をしかめる。
だってさー、とクッキーを手に取った。
｢例えばこの世に一人きり！そんで幸せって言えるかな？｣
｢絶対言えない｣
｢そうでしょ？だから生きてるだけじゃ幸せになれないんだよ｣
確かに、と呟く将暉くん。
私はクッキーを一口かじる。バターの風味が口全体にふわっと広がった。
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りさ(プロフ) - こんにちは！今までずっと年下くん読ませていただいておりました。とても面白く終わってしまったこととても悲しく思っておりました。もし書きたいと思っているのでしたら是非また読みたいので書いていただけたら嬉しいです！よろしくお願い致します！ (2019年7月7日 12時) (
レス) id: ddfe10d63a (このIDを非表示/違反報告)
めんくい(プロフ) - あんず飴さん» すみません、出来ませんでした…もうひとつの方で書かせていただきますのでよければチェックを！申し訳ありませんでした！ (2019年6月26日 20時) (レス) id: 8a4179a131 (このIDを非表示/違反報告)
あんず飴 - 桃李くんから「一緒に寝る？」と言われる話を変えて欲しいです！甘めでお願いします！！ (2019年6月6日 23時) (レス) id: e9a1259486 (このIDを非表示/違反報告)
めんくい(プロフ) - 里さん» 菅田さんメインの小説なのに、申し訳ありません！了解しました！ありがとうございます！ (2019年5月18日 18時) (レス) id: 8a4179a131 (このIDを非表示/違反報告)
里 - 菅田くんとの絡みのお話欲しいです (2019年5月18日 6時) (レス) id: 6d0e2de31d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めんくい | 作成日時：2019年3月18日 17時
