年 下 く ん【菅田将暉】【完結】

有馬記念 ページ29

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松坂 ｢大人五枚で｣


　｢1000円になります｣


松坂 ｢安っ！｣


何も知らない


土屋 ｢桃李さん競馬詳しいんですか？｣


松坂 ｢全然。初めて｣


土屋 ｢Aさんも？｣


椋田 ｢うん。初めて｣



高畑 ｢え〜優弥くんも〜？｣


柳楽 ｢皆初めてでしょ？お互い様でしょ！｣



土屋 ｢右も左もわからないんですか？｣



柳楽 ｢しかし右さえわかれば？｣


高畑 ｢おのずと左も分かる｣



椋田 ｢まず出会わないとさ｣


松坂 ｢好きになることも…出来ないだろ？｣


土屋 ｢それお酒入ってます？｣


椋田 松坂 ｢全然。ジュース｣


土屋 ｢あ！帰ってきた！｣


馬が走るのは、土日、毎週。


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椋田 ｢あ、充希ちゃん？こないだ競馬場で貰ったのあるじゃん？あれ今見てるんだけど｣


読めない？


高畑 ｢うん。それで？｣


椋田 ｢ちょっと読めない漢字があって｣


高畑 ｢うん｣


椋田 ｢この…細長い、牛？見たいなやつのとなりが土？ってやつと、となりが片仮名のヒ？見たいなやつ。これさ、土とヒでいいのかな？てか土とヒって何？｣


高畑 ｢あっメールしといて？｣


椋田 ｢だからさ…読めないからっ…打てないじゃんっ…｣


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椋田 ｢ねえねえ優弥くん優弥くん｣


柳楽 ｢どうしたの？｣


椋田 ｢あのさ…馬。馬遅くない？｣


柳楽 ｢確かにレースってもっと！盛り上がるよね｣


椋田 ｢先頭どれ？｣


レースはどこから？


柳楽 ｢これゴールどこすか？｣


　｢ゴール？｣


柳楽 ｢ずっと回ってるから｣


　｢これ、レースじゃないんですよ｣


柳楽 ｢あっ違うのっ！？｣


柳楽 ｢A。これレースじゃないんだ｣


椋田 ｢ん？じゃあ何？｣


柳楽 ｢じゃあ何なんすか！？｣


　｢次のレースで走る馬が、歩いてるんです｣


柳楽 ｢ありがとっございますっ！！｣


柳楽 ｢Aわかったよ。どうやらこれは、この中の誰かが…勝つよ｣


レース前の馬も、見られる。


椋田 ｢どれ？｣


柳楽 ｢…もっかい聞いてくるっ｣

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