【歌い手】雨のち雨【男主】 (ページ18)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:12,297 hit

番外編クリスマス　告白～そらる～ページ18

*この話は本編と関係ありません。
*付き合ってはいません。(BL展開にはなります)
*また、25日に更新する予定でしたが、遅れてしまい申し訳ありません。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
そらるside

『何の用？』

そ「あー今から少し駅前で会えない？」

『わかった』

そう俺は今日このクリスマスという大舞台でAに告白するつもりだ。

男っていうことは分かっている。けど、好きになってしまったのだから伝えたい。

この日為に用意したプレゼント。最後まで鏡で身なりをチェックする。

そ「よし」

目の前に大きなクリスマスツリーがある駅前のベンチに座っていると、軽く肩を小突かれた。

『ごめん。遅くなった』

Aは寒いのか鼻は赤くなっており、手をポケットに入れていた。

そ「いや、大丈夫。とりあえず座って」

『で、何の用？』

Aを正面にしたとき、ものすごく緊張してきた。でも、言いたい。言わなきゃいけないから。

そ「あの、急でごめん。俺ずっとAが好きだった。もちろん、恋愛としての好き。だから…」

そ「俺と付き合ってください」

真っ直ぐにAを見つめる。

すると、急にAが泣き出した。

『あ…ごめん…』

静かにAから出てくる涙。手で拭っても溢れてくる。

『何でだろう…急に出てきて…』

『今な、凄く胸が痛いんだ。悲しい方じゃない、嬉しい。溢れてくる感じで』

そ「それって…」

『僕を幸せにしてくれよな。彼方』

言葉にならないほどの嬉しさが込み上げてくる。

そ「あぁ、絶対に」

そして、用意したプレゼントを渡す。

そ「開けてみて」

『これは…マフラーかありがとう』

寒いのか早速巻くA。でも、少し余る部分が多かったようだった。

そ「ごめん、少し大きかった？」

『いや、こうすれば大丈夫』

すると、Aはマフラーを取ると自分と俺の首に巻いてきた。

『これでピッタリさ』

さっきより近くなった距離。Aの顔がすぐそこにある。

ここは公共の場。でも気持ちが押さえられなかった。

俺はAの口に触れるだけの優しいキスをした。