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1話 ページ1

「本日から、こちらのエメラルド編集部でお世話になります。西岡Aです」

「彼は前の部所でも良い実績を残している子だから、実力は相当なものだ! 仲良くしてやってくれよ!」





中学、高校、大学と親に決められた道を進み、流れで丸川へ入社。




前回まで文学編集に居たが、一年で少女漫画『エメラルド編集部』へと異動を言い渡された。





漫画は好きだが、どうしてよりによって少女漫画なんだ。






そんな不満を抱きながら訪れた本日。





「エメラルド編集部編集長、高野政宗だ。宜しく」

「・・・・え?」




僕の人生を変える出来事が訪れる。





低く落ち着いたトーンの自己紹介。






聞き覚えのある名前と声。





高野・・・政宗?





その名前を聞いた瞬間、僕の頭に雷が落ちた様な衝撃がはしる。





高校生の時に出会った初恋の人であり、




僕がこの世界に来る前に好きだった漫画のキャラクター




動く彼らの姿と声が脳裏にフラッシュバックする





・・・どうなってる。






直接流れ込む映像に僕は立っている事が出来ず、その場に崩れ落ちる。







「A君?!」

「おい! どうした!」






昔からこういう事があった。





教わった覚えのない授業内容が簡単に解けたり、






やった事もないはずの事が簡単に出来たり、






周りはそんな僕を天才だと言ったけれど、僕はそんな自分が気持ち悪くて仕方なかった。






けれど、今なら分かる。






これは確かに僕の記憶で経験。






世界一初恋。







僕が学生時代に出会って、ずっと好きな漫画。







その中に出てくる高野政宗という男に僕は恋に落ちた。






不器用で、言葉選びが下手で、無愛想。






だけど、誰よりも一途で優しくて甘い、彼に恋をした。







最初は小野寺律が好きな高野さんが好きだったけれど、






この恋心は次第に変化していった。





そして高校生の時、僕は嵯峨先輩という先輩に恋をした。




全然相手にはして貰えなかったけれど、何時も暗い顔をしている先輩の後をずっと追いかけた。




その時には、この世界が世界一初恋の世界だと知らなかったけれど、こんな偶然があるなんて。。





手を伸ばしてくれた高野さんから目を逸らした。





「問題ありません。 少し失礼します。」






頬に何かが伝うのが分かる。





けれど、それを拭うすべも分からず僕は立ち上がり、その場を後にした。

2話→



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設定タグ:世界一初恋 , 男主 , 高野政宗   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:沖田さくら | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年7月24日 12時

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