独歩の妹が可愛すぎてつらいんですが。【ヒプマイ】

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幻太郎side


最近とても興味深い子がいる。


｢今日はこれから雨が降るらしいから、

傘を持ってくといいよ。｣



『... 嘘。

今日は晴天で今月1番の暑さになるって、


天気予報が言ってたけど。』




｢あ、明日は帝統の誕生日だね。

何をプレゼントしようか。｣




『...また嘘。

帝統は7月の7日って

私にしつこいほど覚えさせられたから。』



小生の隣を歩く彼女は嘘に全く動じない。

だからおもしろくてつい、

いつもたくさんの嘘を付いてしまう。



『夢野先生はいつも嘘ばっかり。』



そう言いながらソフトクリームを舐める
A。


｢そんなことはないよ。
Aはいつも騙されないけどね。｣



『夢野先生の嘘はわかる。夢野先生のことを考えればなおさらね。』



彼女は暑くて溶け始めのソフトクリームを一生懸命食べている。


｢まあ、

好きな子にはいじめたくなると言うだろう。｣


ハイハイと軽くあしらう彼女。


僕は彼女の前に立ち、彼女の手を取り、溶けかけのソフトクリームを舐める。

そのまま彼女と視線を絡ませ



｢小生のことをもっと夢中になるくらい考えて欲しい。このソフトクリームみたいに。｣



すると彼女の頬が赤くなるのが見える。




『...っな...。』


｢まぁ、嘘だけどね。


あ、Aにわかってしまうのか。｣


するとソフトクリームを全部口の中に入れて、



『も、もういい！！』


そう言って早足で私の前を歩いっていってしまう。




君は小生の嘘を一つだけ見逃してるよ。


最後の嘘は ...





あぁ。それにしても今日のシブヤは暑すぎる。

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