珠世と愈史郎 ページ8
「戻りました」
「この口枷のせいかもしれない！これ外した禰豆子を一度見てもらいたい！！」
禰豆子の咥えた竹に手をかける炭治郎だが、椅子に座る先程の女性が目に入り喚くのをやめる。
「おかえりなさい」
「あっ、大丈夫でしたか。お任せしてしまいすみません」
女性の近くの寝台には、Aが手当てしたあの女性が眠っていた。
「あっ、さっきの……」
Aが心配そうな顔付きになる。
「この方は大丈夫ですよ。ご主人は……気の毒ですが、拘束して地下牢に」
拘束するのが最善策だろう。
Aが無意識のうちに安堵のため息をつく。
「……人の怪我の手当てをして、つらくないですか？」
そう尋ねた炭治郎の喉元を、男がいきなり殴った。
「鬼の俺達が、血肉の匂いに涎を垂らして耐えながら人間の治療をしているとでも？」
「よしなさい。なぜ暴力を振るうの」
女性は男を咎めると、すぐに名乗った。
「名乗っていませんでしたね。私は“珠世”と申します。その子は“愈史郎”。仲良くしてやってくださいね」
仲良く……果たしてできるだろうか。
Aが心底不安になる。
「つらくはないですよ。普通の鬼よりかなり楽かと思います。私は……私の体を随分弄っていますから、鬼舞辻の呪いも外しています」
「かっ……体を、弄った？」
炭治郎が思わず聞き返す。
「人を喰らうことなく暮らしていけるようにしました。人の血を少量飲むだけで事足りる」
「血というのは……？」
Aが、畳の上に正座をしながら問う。
「不快に思われるかもしれませんが、金銭に余裕のない方から輸血と称して、血を買っています。勿論、彼らの体に支障が出ない量です」
Aがふんふんと頷きながら珠世の話を聞くが、次の一言には流石に驚いた。
「愈史郎は、もっと少量の血で足ります。この子は私が鬼にしました」
「えぇっ！？」
「あなたがですか！？でも……えっ？」
Aと炭治郎がそれぞれ驚きの声を出す。
珠世は二人が言いたい事を読み取ったかのように続けた。
「そうですね……鬼舞辻以外は鬼を増やすことができないとされている。それは
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ヒメアミ(プロフ) - 月の舞さん» お待たせしました！応援ありがとうございます、これからも頑張ります！！ (2021年8月19日 21時) (
レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
月の舞 - ヒメアミさん» 更新待ってました！これからも頑張ってください、応援してます！ (2021年8月19日 20時) (レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - ちょこぱふぇ♪さん» コメントありがとうございます！ 褒め上手すぎませんか！？とっても嬉しいです……！！読みやすいと言っていただき安心しました！応援ありがとうございます、楽しんでいただけるよう引き続き頑張ります！！ (2021年8月6日 12時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
ちょこぱふぇ♪(プロフ) - 初コメ失礼します！とても読みやすくて内容がスッと入ってきました！こんな小説初めてです！とても応援してます！主さんのペースで頑張って下さい！！！次のお話も楽しみにしてます！ (2021年8月6日 1時) (レス) id: 92821f8356 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 黒魔霊歌さん» 初めまして！本当ですか！？読み返していただきありがとうございます……！楽しんでいただけて良かったです！ イラスト可愛いですよね！応援とても嬉しいです！更新頑張りますね！ (2021年8月5日 22時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒメアミ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HIMEHP/
作成日時：2021年1月21日 21時
