惑血 ページ5
何やら騒がしい。
見れば、数人の警官が炭治郎の周りを取り巻いていた。
「やめてください!!俺以外は
Aも慌てて駆け寄り、警官に必死で訴える。
「駄目……駄目です!私達が絶対
「お嬢ちゃん、危険だから離れていなさい」
だがまともに取り合ってくれず、シッシッと警官に追い払われる。
「あっ、何だこいつの顔……これは……正気を失ってるのか!?」
鬼となってしまった男性の顔を見て、警官の一人が驚きの声を上げる。
「少年を引き剥がせ!」
「分かった!」
警官達が、炭治郎の上に覆い被さろうとする。
「やめてくれ!
男性を必死で押さえながら、炭治郎が叫んだ。
「何とかするから……何とかしますから!!
Aも警官の服を引っ張り、必死に抵抗する。
これ以上誰かを襲わせないためにも、鬼に慣れていない警官に男性を任せるのは危険だ。
ここは鬼狩りである二人でこの男性を縛り付けるなりしないと──
「惑血──視覚夢幻の香」
その時だった。
Aと炭治郎、そして男性の周りに、謎の模様が広がった。
「何だこの紋様は!?」
「周りが見えない!」
警官達の姿も見えなくなっている。
「何、これ……!?」
Aが目を大きく見開いて驚く。
恐らく血鬼術、だが一体何の?
もしや、無惨に命じられた鬼が攻撃を仕掛けようとしているのでは。
だが、攻撃に身構えるのは無駄だった。
着物に身を包んだ女性がどこからかやってきて、こう言ったのだ。
「あなた達は……鬼となった者にも、『人』という言葉を使ってくださるのですね。そして助けようとしている」
美しい女性の後ろには、しかめっ面をした男の人が立っていた。
「ならば私も、あなた達を手助けしましょう」
状況が読めず、Aがただただ呆然とした顔で女性を見つめる。
そうしたら、何故か後ろの男の人に軽く睨まれたけど。
「……なぜですか?あなたは……あなたの匂いは……」
炭治郎もAと同じく状況を理解できていないらしく、不思議そうに問うた。
「そう、私は──……鬼ですが医者でもあり、あの男──鬼舞辻を抹殺したいと思っている」
その女性から放たれた言葉は、二人を驚かせるには充分すぎる内容のものだった。
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ヒメアミ(プロフ) - 月の舞さん» お待たせしました!応援ありがとうございます、これからも頑張ります!! (2021年8月19日 21時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
月の舞 - ヒメアミさん» 更新待ってました!これからも頑張ってください、応援してます! (2021年8月19日 20時) (レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - ちょこぱふぇ♪さん» コメントありがとうございます! 褒め上手すぎませんか!?とっても嬉しいです……!!読みやすいと言っていただき安心しました!応援ありがとうございます、楽しんでいただけるよう引き続き頑張ります!! (2021年8月6日 12時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
ちょこぱふぇ♪(プロフ) - 初コメ失礼します!とても読みやすくて内容がスッと入ってきました!こんな小説初めてです!とても応援してます!主さんのペースで頑張って下さい!!!次のお話も楽しみにしてます! (2021年8月6日 1時) (レス) id: 92821f8356 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 黒魔霊歌さん» 初めまして!本当ですか!?読み返していただきありがとうございます……!楽しんでいただけて良かったです! イラスト可愛いですよね!応援とても嬉しいです!更新頑張りますね! (2021年8月5日 22時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒメアミ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HIMEHP/
作成日時:2021年1月21日 21時