二人での撃破 ページ16
「……!!」
Aの顔が思わず青くなる。
鬼だから再生するとはいえ、見ていて気持ちの良いものではない。
「禰豆子、転がれ!!」
禰豆子が攻撃を避ける前に、再び朱紗丸の一撃により、禰豆子はふっ飛んだ。
珠世が、急いで禰豆子のもとに駆け寄る。
「楽しいのう楽しいのう!蹴鞠も良い!矢琶羽、頸を五つ持ち帰れば良いのかの」
矢琶羽は服の埃をはたき落としてから答えた。
「違う、二つじゃ。耳飾りの鬼狩りと逃れ者……他の三人はいらぬ」
何故鬼達がそこまで炭治郎を狙うのかは分からないが、今はとにかく鬼の頸を斬って勝たなくては。守らなくては。
こちらに躊躇なく向かってくる矢印をかわし、矢琶羽との距離を縮める。
矢印を喰らっても、技を出す事で抜け出したり威力を軽減する事ができる。大丈夫だ。
自分自身を勇気づけながら、Aがひたすらに刀を振るう。
炭治郎の腕に、矢印が巻き付いた。
だが矢印と同じ方向に回転する事で、何とか腕の破損を回避する。
「参ノ型──残桜花霞!」
助走をつけて、矢琶羽の上に飛び上がる。
「ふん……正面から来るとは」
矢琶羽が嘲笑うかのように掌の目を瞬かせるが、勿論Aには考えがあった。
「炭治郎!斬って!!」
複数の矢印に飛ばされながらも、Aが必死で炭治郎に思いを託して叫ぶ。
「……! 分かった!」
矢琶羽の意識がAに向いた数秒で、炭治郎は一気に矢琶羽の近くに踏み込んだ。
(しまっ……)
矢琶羽が急いで炭治郎の方に矢印を放つが、無駄だった。
「ねじれ渦・流流!」
陸ノ型の体のねじれと参ノ型の足運びの応用だ。
大量の矢印を巻き取り、もう一歩踏み出る。
「弐ノ型・改──横水車!!」
重い刀を懸命に振るって、炭治郎は矢琶羽の頸を斬り落とした。
一方のAは、飛んだ先の木の幹に頭からぶつかってしまっていた。
「いったぁ……」
だが、威力軽減の為の技は忘れない。
「肆ノ型──月下夜桜」
地面に攻撃を入れて、体勢を安定させる。
だが、着地を手からしてしまったのがまずかった。
左手に体重がのしかかる。
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ヒメアミ(プロフ) - 月の舞さん» お待たせしました!応援ありがとうございます、これからも頑張ります!! (2021年8月19日 21時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
月の舞 - ヒメアミさん» 更新待ってました!これからも頑張ってください、応援してます! (2021年8月19日 20時) (レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - ちょこぱふぇ♪さん» コメントありがとうございます! 褒め上手すぎませんか!?とっても嬉しいです……!!読みやすいと言っていただき安心しました!応援ありがとうございます、楽しんでいただけるよう引き続き頑張ります!! (2021年8月6日 12時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
ちょこぱふぇ♪(プロフ) - 初コメ失礼します!とても読みやすくて内容がスッと入ってきました!こんな小説初めてです!とても応援してます!主さんのペースで頑張って下さい!!!次のお話も楽しみにしてます! (2021年8月6日 1時) (レス) id: 92821f8356 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 黒魔霊歌さん» 初めまして!本当ですか!?読み返していただきありがとうございます……!楽しんでいただけて良かったです! イラスト可愛いですよね!応援とても嬉しいです!更新頑張りますね! (2021年8月5日 22時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒメアミ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HIMEHP/
作成日時:2021年1月21日 21時