第陸章＿手毬鬼と矢印鬼 ページ12
「禰豆子！！A！！怪我はないか？」
「大丈夫、ありがとう！」
Aは体を起き上がらせると、目の前の異常な事態の原因と思われる鞠を見た。
ただの鞠が、家をこんなに破壊できる訳がない。
間違いなく鬼の血鬼術によって強化されている。
(攻撃をした鬼は……)
探すまでも無かった。
破壊された壁の向こう側で、女の鬼が鞠をついていたのだ。
「キャハハ！見つけた、見つけた」
女の鬼──朱紗丸が、楽しそうに笑ってから鞠を持った手を大きく振りかぶり……放った。
鞠は、凄まじい速度であちこちを破壊しながら跳ね返って来た。
身をかわして、避ける。
鞠は珠世と愈史郎の方向に向かい、確かに避けたはずの愈史郎の頭に命中した。
「！！」
「愈史郎さん！！」
倒れた愈史郎を、珠世が受け止める。
「……禰豆子！奥で眠っている女の人を、外の安全な所へ運んでくれ！」
禰豆子は了承の返事の代わりに、素早く女性のもとに向かった。
Aが素早く刀を抜く。
「キャハハッ！一人殺した……ん？」
朱紗丸はふと動きを止めると、炭治郎を見て愉快そうに笑った。
「耳に飾りの鬼狩りは、お前じゃのう」
(耳飾り……炭治郎のこと！？)
炭治郎の命を狙いに来た刺客、ということだろうか。
「珠世さん、身を隠せる場所まで下がってください！」
刀を抜いた炭治郎が、珠世を庇うように立つ。
「……炭治郎さん、Aさん。私達のことは気にせず戦ってください。守っていただかなくて大丈夫です──鬼ですから」
次の瞬間、朱紗丸が炭治郎に向けて鞠を投げて放った。
先程と同じく、凄い速度だ。
「全集中・水の呼吸 漆ノ型──雫波紋突き・曲！」
炭治郎の突き技が、鞠を突き刺した。
だが、一瞬動きが止まったと思われた鞠は、またぶるぶると震え炭治郎の顔に当たる。
(この動きは……やっぱり血鬼術が影響してる)
一度動きを止めたのにも関わらず、鞠は再び動き炭治郎に攻撃した。
これは、朱紗丸ではない別の鬼の血鬼術が関係しているのではないか。
「珠世様！！」
突然響き渡った大声に、Aは反射的にその方向を向いた。
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ヒメアミ(プロフ) - 月の舞さん» お待たせしました！応援ありがとうございます、これからも頑張ります！！ (2021年8月19日 21時) (
レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
月の舞 - ヒメアミさん» 更新待ってました！これからも頑張ってください、応援してます！ (2021年8月19日 20時) (レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - ちょこぱふぇ♪さん» コメントありがとうございます！ 褒め上手すぎませんか！？とっても嬉しいです……！！読みやすいと言っていただき安心しました！応援ありがとうございます、楽しんでいただけるよう引き続き頑張ります！！ (2021年8月6日 12時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
ちょこぱふぇ♪(プロフ) - 初コメ失礼します！とても読みやすくて内容がスッと入ってきました！こんな小説初めてです！とても応援してます！主さんのペースで頑張って下さい！！！次のお話も楽しみにしてます！ (2021年8月6日 1時) (レス) id: 92821f8356 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 黒魔霊歌さん» 初めまして！本当ですか！？読み返していただきありがとうございます……！楽しんでいただけて良かったです！ イラスト可愛いですよね！応援とても嬉しいです！更新頑張りますね！ (2021年8月5日 22時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒメアミ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HIMEHP/
作成日時：2021年1月21日 21時
