家族 ページ6
※使用人視点
セリシア宮は、とてもお強い人だ。
ラグス聖とエミリア宮の間にうまれながら
どちらにも似ない銀髪、蒼眼。
うまれながらに持っていた美貌と器量。
そして天竜人という地位。
その独特の雰囲気が後押しして、
セリシア宮は同族の天竜人からも恐れられていた。
けれど彼女が恐れられる理由はそれだけではない。
セリシア宮がうまれる直前に《陽樹イヴ》が輝いたと言うのだ。
２年前からセリシア宮に仕えている私は知ることができないが、天竜人達には周知の事実らしい。
陽樹イヴの遣いと呼ばれる彼女は
皆が噂するようなお人柄ではない。
何故なら、セリシア宮の使用人は全て彼女に
買われ、救われたものだからだ。
セリシア宮は自分のためと偽って、
私達使用人が個室ですごせるようにした。
以前までは一室に何十もの使用人が雑魚寝で床に寝ていたのだが、今ではセリシア宮が1人で住む屋敷で一人一人に個室が与えられているのだ。
彼女専属の使用人は全員で12人。
全員が他の天竜人に酷い扱いを受けていたところを救われた。彼女自身が天かける竜の蹄を押したことは一度もない。
私達はラグス聖とエミリア宮の前では
玩具らしくしているが、セリシア宮の屋敷での生活は自由そのもので、セリシア宮いわく、
「逃げたいのなら言って。死んだことにして外に逃がす。もちろん働いたぶんのお金は渡すから」
らしい。
私達は薄々気づいている。
セリシア宮がいつかこの場所を出ようとしている事、その時は私達もここから逃がそうと考えている事。
だから私達はただ、家族とまでは行かずとも
友人としてセリシア宮のそばに居られれば、
それだけで満足なのだ。
私達使用人はそれぞれ違う感情をもっている。
感情をもつことが許されないマリージョアで。
願わくば、
セリシア宮が笑顔で居てくれることを祈って。
「「「「行ってらっしゃいませ！」」」」
ラッキーアイテム
白い鯨
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 751人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ONEPIECE」関連の作品
海軍本部一等兵の日常(ティータイム)3【ONE PIECE】
Kizuna 12章〜今日も愛されながら航海します〜
〖ONE PIECE〗前世葬儀屋のあの子は今日も海を渡る2
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月25日 1時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
優李(プロフ) - 咀嚼音いります？？ (2021年5月6日 13時) (レス) id: e006b8a2f6 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか(プロフ) - とても面白かったです！ちなみに私は1年経ってもクラス全員のフルネーム覚えれませんでした。←どうでもいいことをすいません (2021年3月6日 21時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
鴉麗(プロフ) - snowさん» 率直で嬉しいコメントをありがとうございます、ぼちぼち更新していきますので、よろしくお願いします！ (2017年12月11日 22時) (レス) id: fe16c709f3 (このIDを非表示/違反報告)
snow - 面白いですね (2017年12月10日 15時) (レス) id: ca8fc47821 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鴉麗 | 作成日時：2017年3月26日 1時
