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🌕EP.173 ページ8

そう言いかけて、


驚きに大きく開かれた、鋼色の瞳がとても近い。




バカにしないでほしい。


こっちだって、いつまでもお子様じゃないんだ。


私は、グダグダと並べ立てていたアーチャーの胸ぐらを掴むと、


力一杯引っ張った。


彼は、油断していたのだろう。


いとも簡単にこちらへと体を傾ける。


私が引っ張った事に気がつき、


顔をこちらに向けた瞬間を狙った。


相手の隙をついた作戦は成功したのだ。


私は、合わせていたそれをゆっくりと離す。


これでいいの?

その一言に、アーチャーは再び大きなため息を吐く。

「君・・・な、こういう時は、せめて目を閉じるものだろう?・・・いや、雰囲気とかそいういう問題ではなく、最低減の礼儀(マナー)としてだな・・・」

不意打ちとは女性(レディー)として如何なものか、

とか、

こんな時に、無駄な男らしさを発揮しないでくれ。

とか。

いや、寧ろ君らしいと言えばらしいが・・・

などと、

よく分からない説教が始まる。

だけど、その耳は気のせいか少し赤い。

アーチャー。元々そのつもりがあったから教えてくれたんでしょ?今ので合ってる?
どのくらい(どう)すればいいのか分からない

そう告げると、今度はアーチャーが黙る番だった。

それに、1人で戦うなと言ったのはアーチャーの方なのに・・・今の私達には一緒に戦う仲間がいる。私達だけで戦っている訳じゃない

彼に言われた事を、同じように言葉にすると、

「ああ、そうだったな」

アーチャーはそう言って少し笑った。



「遅い!どこに行っていた!?」

すみません

調査兵がザワザワと集まっている中、合流した兵長の顔色は悪い。

そして、そのやり取りの間にも獣の巨人の投石は続いていて、無数の石礫が大きな音をたてて建物を壊し、壁に次々とぶつかっている。

「来い、エルヴィンがお前らを呼んでいる」



私を、アーチャーと一緒に戦わせてください!

団長の作戦を聞き、私は再度そう告げていた。

「では君達には、この状態からをも起死回生ができる。ということか?」

と、木箱の前に佇む団長は、此方を見てそう口にした。

「以前に言ったように、自由に動く許可をくれるのならな。・・・しかし距離がある以上、此方も時間が必要な事に変わりはない。・・・それにあまり期待してもらっても困る。”上手くいけば数人生き残れる”といったところだろう。だが、確実に兵士長殿につないで見せるさ」

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名無し - 初めまして。設定が面白そうだなと思い途中まで読ませて頂きました。ただ主人公が話している部分がちょっと分かりづらいところがあるので『』を使った方が分かりやすくなるのではと思いました。 (2021年11月9日 10時) (レス) id: 5e4676d401 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kokubyaku | 作成日時:2020年1月31日 23時

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