梅雨の終わりに愛を唄う【弐】 (ページ2)

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何度目かの朝。

『んー…』

眩しい陽の光が目に刺さる。隣では可愛いらしいをさらけ出しながら夫である無一郎が寝ていた。

『無一郎起きて～…里に行かなきゃ～…』

「う～ん……」

『無一郎～!新しい刀頼みに行くんでしょ!』

むくっと起き上がった無一郎は大きな欠伸をして、こっちを向いた。なぜかムスッとしている。

「…ぎゅーして」

『グハッ(可愛い)』

しばらくぎゅーすると、2人で出発の準備に取り掛かった。
今日は刀鍛冶の里に行く。昨日の任務で無一郎の刀が酷い刃こぼれが生じたらしい。
私は付き添いで行く事になった。

外に出てしばらく道を進んでいくと、陰の男の人達が2人立っていた。

陰1「霞柱様、甲様、ここから先は目隠しをして頂きます」

陰2「霞柱様は私の背中に、甲様はあちらの者の背中へお乗りください」

「は？なんでAの方男なわけ？」

陰1「ご安心を。この近くに女隊士がおりますので」

陰2「(こ、怖ええええ……)」

納得したのか大人しく抱えられて、交代交代でやっと刀鍛冶の里についた。

『うわぁ……凄い建物……』

陰「いらした方は皆様そう仰います」

そこには、とても立派な建物が無数も建っていた。

「さ、長に挨拶に行くよ」

『あ、うん!!』