305歩目 ページ18
「な…！？」
いきなり女が棍棒をこちらに振りぬいた。慌てて体を伏せて、頭の上を通って行った棍棒にどっと冷や汗が出る。
(なんなの、この女…！？)
出会い頭に顔を狙って棍棒を振ってくる知人はいない。
「何すんだい、あんた…！？」
「やっと会えたね…A！｣
話を聞いていないのか、女はまた私に棍棒を振り下ろした。
「危なッ…！！」
棍棒をかわすと、私は女を睨んだ。
「誰だ、お前！？」
「誰だい、あんた！？」
そう問いかけた私達に、女はゆっくりと口角を上げる。
「アタシは決して忘れない…ルフィ、あんたはこのアタシの
「え！？おれがぶった！？」
「あんたと会ったことなんてないよ！」
どこの誰かもわからない女が、いきなり妙な因縁をつけてくるなんて、戸惑うしかない。
「"あの時"のあんたの激しい拳…｣
女がピタリと頬に手を触れる。
「感じたわ♡」
うっとりとした表情で、女がルフィを見上げた。ざわつく人々の中で、私もぽかんとするしかなかった。
「それに…」
女の棍棒が私の首に突きつけられる。
「あんたの美しさ、私に初めて嫉妬の炎ってものを起こさせたんだ…」
「だから…！何度も言ってるけど、私はあんたと会ったことなんかないはずだよ…！！」
フン、と女が鼻を鳴らす。
「あんたの美しさが証拠よ、周りを見てご覧なさい！」
周りを見回すと、人々の視線が私と女に向けられていた。
「おい、あのお嬢さんもすごい美人じゃねェか…？」
「あの人も負けてねェ…色気っつうのかな」
「お嬢さんもお姉さんもきれー♡」
妖艶に微笑み、女がこちらを見る。
「あんたは私と並ぶ美女。ここではっきりさせようじゃないか、どちらが美しいのか！！」
「どうでもいいったら！別にあんたでいいよ！」
私の言葉は耳に入らなかったらしく、女がふわりと両手を広げる。
「あんた達っ！この海で一番美しいものはなんだい！？」
聞き覚えのある台詞にはっとする。
「「貴女です♡」」
「そう、アタシさ！この世界にアタシに跪かない男はいないんだ。そしてアタシは強い男が好き」
女の目がルフィを捉える。
「あんたはアタシのものになるのよ、ルフィ♡」
やはり、女の顔に見覚えがない。だが、あの"セリフ"には覚えがある。
「うるせェ、いやだ。お前誰だ？」
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りと(プロフ) - 甘党さん» あ、ありがとうございます〜！トンカチって書いてましたか…！すぐ修正しときます〜！！ (2018年11月26日 18時) (
レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - りとさん！読ませていただいてますが、一つ質問？です！322歩目の話でルフィの事をトンカチと言っていますが、正しくはカナヅチではないでしょうか？すごい細かくて申し訳ないんですけど、気づいてしまったのでとりあえずご報告を…(*'ω'*) (2018年11月26日 18時) (レス) id: de091372b0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン(=･ω･=)(プロフ) - りとさん» そうでしたか！お返事ありがとうございますｍ(＿ ＿)ｍ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 86f8ae39c8 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ミカン(=･ω･=)さん» ミカンさん、コメントありがとうございます。理由としては２つあって、１つは作者が面倒に思ったから。もう１つはない方が文字数が稼げるからです。別段意味はないですよ(*^o^*) (2016年8月18日 18時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン(=･ω･=)(プロフ) - 質問いいですか？なぜ途中からセリフのとこに名前を付けなくなったんですか？変なこと聞いてごめんなさい！これからも頑張ってください^^ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 86f8ae39c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2016年4月26日 14時
