334歩目 ページ47
「…!」
鈍い音と共にルフィが飛んだ。
(ナミって…強い…)
これからはナミを怒らせないように気をつけよう、と私は料理の最後の一口を飲み込んだ。
「…これは、お前、さっきの変な2人組が船に落としていったんだよ」
頭をさすりながら、ルフィが起き上がる。
「あいつらが?」
「なんでおれを殴る」
「ノリよ」
「ノリか」
淡々とそんな会話をしながら、ナミがログポースを腕に巻いた。幸い、サイズはピッタリだったらしい。
「これがログポース…?なんの字盤もない…」
ナミがじっとログポースを見つめた。確かに普段使っているコンパスとは指針の形以外はほぼ全て違うと言っても良い。
戸惑うようにナミがログポースを見つめていると、ゆっくりとクロッカスさんが口を開いた。
「“
「…?」
「…つまり、島と島が引き合う磁気をこの“
一つ息をつき、クロッカスさんが腕を組む。その目はナミをじっと見つめていた。
「まともに己の位置すら掴めないこの海では、“
クロッカスさんは少し間を置いてまた続けた。
「始めは“この山”から出る7本の磁気より1本を選べるが、その磁気はたとえどこの島からスタートしようとも、やがて引き合い…1本の航路に結びつくのだ」
クロッカスさんが目をすがめた。
「そして最後にたどり着く島の名は…」
ゆっくりとクロッカスさんが口を開いた。
「“ラフテル”…“
誰かがゴクリと唾を飲む音がした。
「じゃ…そこにあんのか!?“
クロッカスさんが遠い水平線に視線をやった。
「さァな。その説が最も有力だが、誰もそこにたどり着けずにいる」
目の前に広がる青に視線を向けた。あの海の向こうにその島はあるのだろうか。過去にただ一つの海賊団しか行くことの出来なかった伝説の島が。
「…。」
そっとネックレスに手をやる。石が手の中で微かに揺れた。
ルフィが骨をかじる手を休め、にっと笑った。
「そんなもん、行ってみりゃわかるさ!!!」
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りと(プロフ) - 甘党さん» あ、ありがとうございます〜!トンカチって書いてましたか…!すぐ修正しときます〜!! (2018年11月26日 18時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - りとさん!読ませていただいてますが、一つ質問?です!322歩目の話でルフィの事をトンカチと言っていますが、正しくはカナヅチではないでしょうか?すごい細かくて申し訳ないんですけど、気づいてしまったのでとりあえずご報告を…(*'ω'*) (2018年11月26日 18時) (レス) id: de091372b0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン(=・ω・=)(プロフ) - りとさん» そうでしたか!お返事ありがとうございますm(_ _)m (2016年8月18日 18時) (レス) id: 86f8ae39c8 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ミカン(=・ω・=)さん» ミカンさん、コメントありがとうございます。理由としては2つあって、1つは作者が面倒に思ったから。もう1つはない方が文字数が稼げるからです。別段意味はないですよ(*^o^*) (2016年8月18日 18時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン(=・ω・=)(プロフ) - 質問いいですか?なぜ途中からセリフのとこに名前を付けなくなったんですか?変なこと聞いてごめんなさい!これからも頑張ってください^^ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 86f8ae39c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りと | 作成日時:2016年4月26日 14時