278歩目 ページ39
「これが…」
そう言う割には、随分と愛らしい見た目だ。それに、どうやら私達の食事に興味があるらしい。
「なるほど、狙いはコレかぁ…」
ちらりと机に置かれた食事に目をやると、ヨサクが慌てた様子で海獣を指さした。
「早く渡してください、船をひっくり返されちまう！！！」
「何！？」
サンジが眉間に皺を寄せる。
その隣で、机の料理と海獣を交互に見つめた。サンジのご飯は美味しそうだ。実際、美味しい。その魅力が目の前の海獣に伝わっていても不思議じゃない。
だけど、これをあげるのは嫌だ。
「"ゴムゴムの
鈍い音とともに、海獣の頬にルフィの拳がヒットする。
「おれのメシに手ェ出すな！！！」
海獣の体がぐらりと傾ぎ、海の中に倒れた。
「やった！！！すげェ！！！ルフィの兄貴！！！」
「いーや、まだだね」
そうつぶやいた瞬間、海獣が雄叫びを上げてまた海の中からざばりと上がって来た。
「うわっ！！！怒りを買ったみたいっス！！」
「もう１発か！！」
ルフィが拳を構えた。その時鈍い音が２つ響く。サンジがヨサクとルフィの頭に蹴りをいれていた。
「バカ野郎どもォ！！腹すかしたやつをむやみにぶっ飛ばすな！！」
そう言うと、サンジが優しい目で海獣を見つめる。
「きっとこいつは怪我でもしてて自分で餌が取れねェんだ、なァ…そうだろう？」
海獣は怪訝そうな顔をしている。どうやらそういった事情ではないようだ。
「さァ、食え」
海獣にサンジが準備していた食事を差し出す。少し匂いを嗅いで、海獣は大きく口を開けた。
「死ねコラァ！！！！」
突然、サンジが海獣に蹴りをいれた。
「あんた何やってんスか！！！」
ヨサクの怒号が響く。サンジはそれを気にする様子もなく、海獣が浮かんでいる海を見た。
「あのヤロー、今おれごと食おうとしやがった！！」
どうやらサンジの一撃で牛の堪忍袋の緒が切れたらしい。さらに怒った様子でこちらに向かってくる。
「来たァ！！！船沈める気でやすよ！！！」
「…。」
あの大きさなら、しばらくは食事に困らないだろう。見た目通りの味なら、きっとおいしい。
身構えた私の肩に、サンジが手を置いた。
「ここは貴女のようなレディではなくおれが…」
そう言うと、サンジが船の縁を蹴って高く飛び跳ねた。
「"
海獣の首にサンジの脚が振り下ろされる。
「シュート！！！！」
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シンア - コメ返事ありがとうございます。 (2016年3月24日 2時) (
レス) id: cbcf508a8d (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - シンアさん» シンアさん、初めまして！コメントありがとうございます(´∇｀)そう言ってもらえて本当に嬉しいです！これからも頑張りますね！！ (2016年3月23日 23時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
シンア - 更新楽しみにしてます。 (2016年3月23日 23時) (レス) id: cbcf508a8d (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - みみさん» みみさん、コメントありがとうございます！インフルエンザで出席停止していた間にガンガン更新させていただきました〜wこれからも不定期ではありますが、頑張って更新していきますね！！ (2016年1月23日 15時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - うはー！（≧∇≦）大量更新ありがとうございます☆続きが気になって来ましたー！更新頑張って下さい！ (2016年1月23日 11時) (レス) id: 3e6b0e0f53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2015年6月16日 21時
