257歩目 ページ18
「あいつが、あんな奴に負けるわけないさ…」
自分に言い聞かせるようにそう呟いた。
「うわっち！」
ルフィがクリークの大戦槍を間一髪で飛び跳ねてかわす。しかし、そそれすら見越していたかのようにクリークがまた軽々と大戦槍を振るった。
「むんっ！！」
「！」
着地したルフィの体がまたバランスを崩す。その瞬間を狙っていたかのように、クリークの大槍がルフィに襲いかかった。
「くっ…！」
ギリギリでなんとか態勢を立て直したルフィが、もう一度宙に跳ね上がった。大戦槍はその足元をギリギリですり抜けていく。
「！」
跳ね上がってしまえば、空中で身動きは取れない。その隙をつかれた。
「死ねェ！！！！」
クリークが空中で無防備なルフィに向かって、凄まじい勢いで大槍が振り抜いた。
「ルフィ！！」
思わずそう叫んでいた。が、起こるはずの大爆発が起きない。
「ふー、危ねェ…」
ルフィが大戦槍の柄にぶら下がっていた。どうやら槍の柄を掴んで攻撃をかわしたらしい。どこか気が抜けてしまうようなその姿に、私もふっと息をつく。
「まったく…」
クリークと戦うルフィの姿には、どこか余裕があった。本人もこんなところで終わる気はさらさらないのだろうし、クリークとの戦いも通過点でしかない。
「…！！」
だが、クリークはそうもいかないようだ。初めはあっという間に制圧できるはずだったバラティエが、ただのコック達と２人の雑用に押しとどめられてしまっているのだから。
ルフィを睨む顔は般若のようで、怒りのあまり顔色が変わっている。大戦槍を持つ手が震えているのは、疲労のためでもなさそうだ。
「…ん？」
ルフィがぶら下がる大戦槍を、クリークが大きく振り上げる。
「この……」
クリークの槍が勢いよく振り下ろされた。
「イモ虫野郎がァッ！！！！」
凄まじい爆発音とともに、もうもうと煙が上がる。その煙の向こうで大戦槍から手を放し、宙に跳んだルフィの姿が見えた。そのルフィを見たクリークがにやりと笑う。
「ッ！！」
クリークだってバカではない。同じ過ちは何度も繰り返さないだろう。
(だとしたら、クリークは今度こそかわせない方法をとる…！！)
クリークの大槍がルフィに突き出されるのが見えた。ルフィが瞬時に大槍の刃を止める。と同時に、爆発が起きた。
(こんなのまともに受けたら…！！)
嫌な想像に背筋がぞっとした。
「雑用！！！！」
「ルフィ！！」
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シンア - コメ返事ありがとうございます。 (2016年3月24日 2時) (
レス) id: cbcf508a8d (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - シンアさん» シンアさん、初めまして！コメントありがとうございます(´∇｀)そう言ってもらえて本当に嬉しいです！これからも頑張りますね！！ (2016年3月23日 23時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
シンア - 更新楽しみにしてます。 (2016年3月23日 23時) (レス) id: cbcf508a8d (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - みみさん» みみさん、コメントありがとうございます！インフルエンザで出席停止していた間にガンガン更新させていただきました〜wこれからも不定期ではありますが、頑張って更新していきますね！！ (2016年1月23日 15時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - うはー！（≧∇≦）大量更新ありがとうございます☆続きが気になって来ましたー！更新頑張って下さい！ (2016年1月23日 11時) (レス) id: 3e6b0e0f53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2015年6月16日 21時
