256歩目 ページ17
「…。」
海賊達は、先程までの余裕が嘘みたいに狼狽え始めていた。互いに顔を見合せては、真っ青な顔でルフィ達を見るのを繰り返している。
「間違いなく
海賊達が不安げに弱音を吐き出した時だった。
「くだらねェこと、言ってんじゃねェ！！！！」
クリークが怒鳴り声をあげて起き上がった。
「…？なんだ…？」
クリークがいきなり肩当を外すと、ガチャンと組み合わせる。と、いきなり肩当から柄のようなものが伸びた。それを掴むと、クリークが勢いよくそれを足場に叩きつける。
「…！うわっ！？」
凄まじい爆音と共に、足場が真っ二つに割れた。
「だ！！！ “大戦槍”！！！！｣
「つ！！ついに出た、
海賊達が歓声を上げる中、クリークがにやりと笑った。
「どこまで逃げ切れるか見物だな…カナヅチ小僧…」
どうやら衝撃を加えると、爆発する仕掛けらしい。また厄介な武器を出してきたものだ。
「2・3発くらっても立ってられるような、さっきまでのチンケな槍とは訳が違うぜ」
クリークが勢いよく槍を振り上げる。
「触れれば、即木端微塵だ！！！！」
クリークが雄叫びをあげ、槍を勢いよく振り下ろした。凄まじい音とともにルフィのいた場所が爆発する。
「うわあ！！！」
ルフィが近くの小さな足場に手を伸ばした。
「落ちる落ちる！！｣
なんとか足場に乗ったルフィが突然膝をつく。
「…！長期戦はマズイな…血を流しすぎてる…！！」
サンジの言葉に一瞬嫌な感覚が背中を伝った。ルフィはカナヅチだ。足場を木端微塵にするあの槍に加え、あまり体力が残っているわけでもない。
(どこまで逃げ切れるか…)
「さすがに勝負あったか…」
「“大戦槍”は打ち込む力が強ければ強いほど大爆発を引き起こす大槍だ」
クリークが槍を突き出す。間一髪ルフィがそれを避けた。当たれば爆発、さらにルフィにダメージが通る刃物までついている。
(だけど、それ以上にあの怪力は…)
武器が空を切る度にする音からみても、常人ならとても持ち上げられない代物だろう。クリークは単純な腕力もあるようだ。
「…。」
言いようのない不安に呑まれそうになる。最悪な想像が頭をよぎり続けている。そんな不安を拭いたくて、私は勢いよく頭を振った。
(私があいつを信じなきゃ、一体誰がルフィを信じるのよ、バカ！)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 245人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シンア - コメ返事ありがとうございます。 (2016年3月24日 2時) (
レス) id: cbcf508a8d (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - シンアさん» シンアさん、初めまして！コメントありがとうございます(´∇｀)そう言ってもらえて本当に嬉しいです！これからも頑張りますね！！ (2016年3月23日 23時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
シンア - 更新楽しみにしてます。 (2016年3月23日 23時) (レス) id: cbcf508a8d (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - みみさん» みみさん、コメントありがとうございます！インフルエンザで出席停止していた間にガンガン更新させていただきました〜wこれからも不定期ではありますが、頑張って更新していきますね！！ (2016年1月23日 15時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - うはー！（≧∇≦）大量更新ありがとうございます☆続きが気になって来ましたー！更新頑張って下さい！ (2016年1月23日 11時) (レス) id: 3e6b0e0f53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りと | 作成日時：2015年6月16日 21時
