117歩目 ページ20
「！」
「強ェ！！」
「ヘェ…！」
一刀流では…という不安は杞憂だったらしい。一刀流でも十二分に強い。
「野郎…おれの刀をよくも！！」
ゾロはシャムの横を通り抜け、刀に向かってまっすぐ走っていった。が、その後ろでシャムが立ち上がった。
「な…ッ！？」
今、確実に腹を捌かれたはずだ。
「…何を斬ったんだい？」
「！！？」
シャムがゾロの背中に飛び乗って、腕を掴んだ。ゾロがバランスを崩し、そのまま転ぶ。
「残念。おれは"ネコ背"なのさ！！」
「…何だと！！？」
ゾロを押さえつけたまま、シャムが不敵に笑う。
「あいつ…腹はスカスカだったのか！！」
ウソップの言う通り、シャムの斬られた服の向こうには痩せぎすな体が見える。
地面に押さえつけられスキだらけになったゾロを見て、シャムがにやりと笑った。
「やれ、ブチ！！出番だ！！！」
「がってん！！シャム！！」
もがくゾロを、強くシャムが押さえつける。
「ぐ！！」
「猫殺っ！！！」
ブチが高く跳ねた。このままだとのゾロは踏みつけられてペシャンコだろう。
「キャット・ザ…」
「ッ…！！」
地面を蹴って全力で跳ね上がる。
「危ないっ！！」
「─！！！」
私は大きく脚を真横に振った。
「させるかッ！！」
「うぐゥっ！？」
ブチと呼ばれた男の腹に、私のつま先が食い込んだ。勢いよく足を振り抜くと、ブチの体は坂の下の方に向かって吹っ飛んだ。
「！」
幸いゾロの真上に落ちるのは避けられそうだ。とはいえ、重い体はすぐに地面に落ちる。
「うわ！！！」
ブチが地面に叩きつけられた瞬間、ドカンという轟音と土煙が上がった。トン、と地面に降りて、私はちょっと顔をしかめた。
「こりゃまた、とんでもない巨漢じゃないか」
びりびりと痺れる足を軽く振ってしびれをとると、私は二人から距離をとった。
「地面にヒビが…！！」
「すごい！！」
さっきまでゾロがいた辺りは、地面に蜘蛛の巣のようにヒビが入っていた。
「畜生！逃がしたか！！」
辺りを見回すと、すでにシャムの腕から逃れたゾロの姿が見える。
「無事かい」
「なんとかな」
ゾロが軽く舌打ちして、シャムとブチを睨んだ。あの兄弟は間違いなく厄介だ。シャムに捕まれば、ブチとの連携技でお陀仏だろう。それに、ブチ単体でも十分な戦力になりそうだ。
「面倒な敵がきちまったもんだ…」
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りと(プロフ) - パピコさん» ありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉ大好きと言ってもらえて本当に嬉しいです(^^)まだまだ未熟な文ではありますが、これからも読んでいただけると嬉しいです^o^ (2014年7月22日 19時) (
レス) id: ae23440109 (このIDを非表示/違反報告)
パピコ - この作品大好きです。これからも応援してます。 (2014年7月22日 18時) (レス) id: 743ef9a041 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ミルフさん» 面白いと言っていただけて本当に嬉しいです！少しでも多く、少しでも面白い話を更新出来るように頑張ります！ (2014年6月9日 0時) (レス) id: ae23440109 (このIDを非表示/違反報告)
ミルフ - 面白かったです！続き楽しみにしているのでがんばってください！ (2014年6月7日 18時) (レス) id: 4078b7ab36 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - キャベツさん» ありがとうございます(^^)そう言って頂けて本当に嬉しいです（≧∇≦）これからも少しでも面白いと思って頂ける様に頑張ります( ´ ▽ ` )ﾉ (2014年5月18日 18時) (レス) id: ae23440109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2014年4月29日 18時
