778歩目【Side.麦わらの一味】 ページ37
レアナの言葉に、ゾロが眉間にしわを寄せた。
ゾ「すると…向こうは、その"結晶"を隠すかなにかしたってことか？」
レ「近いけど、違う」
そう言うと、レアナはさらにもう一枚の紙を出した。どうやら古い写真らしく、すこし色が黄ばんでいる。だが、そこに映っているのは間違いなく"白い塔"だった。
レ「こいつはバカでかいが、中身は８階建てだ。その最上階にAがいる」
そして、とレアナが指先で塔の下部分を指すと、ゆっくりとその指を塔に沿って滑らせる。
レ「この１階から７階まで、それぞれ"守り手"がいる。恐らく、その全員が１つずつあの子の記憶の結晶を守っているはずだ」
サ「つまり、Aさんを助けるためにはそいつらを倒して、記憶の結晶を取り返さなくちゃいけないんだな？」
レ「そういうことさ。ただ、相手も手ごわい。そして、この塔の構造上、一人一人を倒して塔を登らなきゃいけない。あんた達が分散して塔の中の敵と、それぞれ戦うってのは無理だ。つまり…最上階まで登り切るには、かなり時間がいる」
ナ「それに加えて、Aをこっちに呼び戻さなくちゃいけないって事よね…」
ル「それは大丈夫だろ！あいつなら、すぐに戻ってくる！」
あっさりとそう言ったルフィに、レアナは厳しい目を向けた。
レ「いや、正直なところ、私はあの子を呼び戻すことが一番難しいことだと思っているよ」
ル「…？」
レアナはそれ以上は語らなかった。だが、その表情から冗談や嘘を言ったわけではないことはわかる。
ロ「ところで…その記憶の結晶を集められたとして、その先はどうすればいいの？」
チ「確かにそうだ…！どうやってAに戻してやればいいんだ？」
ロビンとチョッパーの問いに、レアナは言葉を選ぶように黙り込んだ。僅かな沈黙のあと、意を決したようにレアナが口を開く。
レ「その結晶の事だが…私なら、あの子の体に記憶を戻してあげられる」
全員が驚いたように目を見開いた。
レ「この島で生を受けた者は、みな何かしらの"能力"を持って生まれる。私が司るのは、"記憶"の能力でね…あの記憶の結晶は私の能力で戻してあげられる」
ふわりと潮風がレアナの髪を揺らした。
レ「だから、私も行くよ」
そう言って、レアナはふわりと笑った。
レ「それに…案内役がいるだろう？」
その笑顔に、一味全員が何とはなく親しみを覚えた。その親しみの理由はよくわからなかったが。
ル「よし！行こう！！」
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りと(プロフ) - みずいさん» みずいさん、コメントありがとうございます！お返事が遅くなり、申し訳ありません<(_ _)>そう言っていただけて嬉しいです！今後も不定期の更新になりますが、楽しんでいただければ幸いです♡(*´･ω･) (2022年5月31日 22時) (
レス) @page43 id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
みずい(プロフ) - オリジナル長編が面白すぎる…！！更新楽しみにしています！ (2022年5月22日 0時) (レス) id: 8876da800a (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - そのかさん» そのかさん、コメントありがとうございます！そういっていただけて、とても更新の励みになります！あまりにものんびりとした更新ではありますが、これからも気長にお楽しみいただければと思いますm(__)m (2022年3月27日 1時) (レス) id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
そのか(プロフ) - すごく面白くて好きです！次の更新楽しみにしてます！ (2022年3月22日 11時) (レス) @page30 id: 35e12bb70c (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 黒砂糖パフェさん» 黒砂糖パフェさん、ありがとうございます！そう言っていただけて、とても嬉しいです！のんびりとした更新ですが、これからも読んでいただければ幸いですm(__)m (2022年2月2日 2時) (レス) @page21 id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2021年12月26日 18時
