770歩目【Side.麦わらの一味】 ページ29
ル「ち、力が…」
少し先に行っていたルフィが、例の石格子に触れたらしい。へなへなとその場にへたりこむルフィを、慌ててサンジが格子から引き剥がした。
サ「おい、大丈夫か！？」
ロ「…！もしかして、この石…海楼石…！？」
ロビンが驚いたように奥へと続いていく石格子を見つめた。
ナ「なんのために、こんな場所が…！？」
ウソップの松明をひったくり、ナミが石格子の奥を照らした。いくつかの部屋に分けられているらしい。かつては何かが過ごしていたらしい残骸は見えるが、少なくとも誰かがさっきまで居たように見えない。それを裏付けるように、足跡はさらに奥へと続いている。
ル「よし！行くか」
ナ「行くの！？」
ゾ「足跡、まだ続いてんじゃねぇか」
そうだけど、と口ごもるナミに、ゾロがひとつため息をついた。ナミに代わって松明を持つと、悠々とした足取りで歩きだす。といっても、進んでいった先はさっき降りてきたばかりの階段の方だったが。
ウ・サ・ナ「「逆だァ！！！」」
ゾ「あ？こっちか？」
ウ「バカ、そっちでもねェよ！！」
牢のような部屋の一つに入って行こうとするゾロを引っ張って止めると、仕方がねェとウソップが松明を持ちなおした。
ル「おーい、行こうぜ〜！！」
ナ「あんたはあんたで、先に行くな！！」
仕方ないわ、とため息をついて、全員がまた足を進めていく。足跡は突き当りの鉄の扉の前で折れていた。
ウ「ここから来た、のか？」
ひょいと掲げた松明が、格子の向こうで何かをきらめかせた。ちらりと光ったそれに、ウソップが松明を取り落としかける。
ロ「あれは…鏡台…？」
一面の黒い壁には不釣り合いな白い鏡台と小さな椅子が部屋の中に置かれていた。光ったのは、松明の炎が鏡に反射したせいだった。
サ「まだ壊れてないな」
鏡に多少の曇りがあったり、脚に傷があったりはするが、他の部屋とは明らかに様子が違う。
ゾ「…開いてるな」
ゾロが石格子の戸を引くと、軋んだ音とともに戸が開いた。高く掲げた松明のおかげで部屋の全容が見える。
ゾ「…？」
鏡台の奥に何かを見つけたのか、ゾロが片方の眉を上げた。
ウ「どうした？」
ゾ「ウソップ、ちょっと来い」
ウソップが嫌そうに眉をひそめたが、仕方がないという顔で中へ入った。松明の火が、部屋の中を照らす。
ウ「ん？布？」
ゾロがひょいとそれを掴んで、驚いたような声をあげた。
ゾ「これ、Aの服か…！？」
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りと(プロフ) - みずいさん» みずいさん、コメントありがとうございます！お返事が遅くなり、申し訳ありません<(_ _)>そう言っていただけて嬉しいです！今後も不定期の更新になりますが、楽しんでいただければ幸いです♡(*´･ω･) (2022年5月31日 22時) (
レス) @page43 id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
みずい(プロフ) - オリジナル長編が面白すぎる…！！更新楽しみにしています！ (2022年5月22日 0時) (レス) id: 8876da800a (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - そのかさん» そのかさん、コメントありがとうございます！そういっていただけて、とても更新の励みになります！あまりにものんびりとした更新ではありますが、これからも気長にお楽しみいただければと思いますm(__)m (2022年3月27日 1時) (レス) id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
そのか(プロフ) - すごく面白くて好きです！次の更新楽しみにしてます！ (2022年3月22日 11時) (レス) @page30 id: 35e12bb70c (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 黒砂糖パフェさん» 黒砂糖パフェさん、ありがとうございます！そう言っていただけて、とても嬉しいです！のんびりとした更新ですが、これからも読んでいただければ幸いですm(__)m (2022年2月2日 2時) (レス) @page21 id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2021年12月26日 18時
