752歩目【Side.麦わらの一味】 ページ11
ハ「さて…」
ひとつ息をつくと、ハイプノがメリー号を見上げた。
ハ「どうする？おれの命令に従い船を動かすか、命令に逆らいここで永遠の眠りにつくか…」
ハイプノは3人をちらりと見下ろした。
ハ「よく考えろ。賢い選択を期待している」
ナミはもう一度甲板を見回した。麦わらの一味の最大戦力である3人が、こうもあっさり倒されてしまっている。だとするならば、自分たちが目の前の男に勝つことのできる可能性は限りなく低い。
ナ(ここで迂闊な選択をすれば、この船のクルーは全滅する…今は、男に従うふりをするのが得策…！)
ナミは震える足を何とか前へ進ませた。甲板からハイプノに向かって、ナミは深く頷いて見せる。
ナ「…わかった！あなたの命令に従います！」
ハ「ふむ、この状況で判断を誤るほどのバカではなかったようだな」
そういうと、ハイプノはナミに向かって筒状のものを放り投げた。一瞬慌てたものの、何とかナミはそれを受けとめた。どうやら巻物状になった地図らしい。
ハ「この島の大まかな地図だ。貴様らがいる場所には青い丸が、向かうべき場所には赤い丸が付けられている」
ハイプノの言う通り、二つの印が書かれていた。大きな島がひとつあり、そこから数十メートル先に大きな島の十分の一にも満たないような小島があるらしいことが地図から読み取れた。そして、自分たちは現在大きな島にいること、そして、これから小島に向かわなければならないこともわかった。
ハ「船は貴様らが動かせ。おれは、船が正しく目的地に向かっているか監視を行わせてもらう」
ナ「…あなたも、船に乗るんですか？」
ナミは自分の声が震えるのがわかった。今自分たちに明確に敵意を向けていた相手を船に乗せることがどれほど危険な事なのかなんて、幼い子どもでもわかることだ。
ハ「ああ」
ハイプノはそれ以上は特に何も言わずに船に向かってくる。ウソップとチョッパーは固唾を飲んで、甲板からその様子を見ていた。
ロ「ちょっと待って！」
不意にロビンが口を開いた。
ハ「…なんだ」
ロ「彼等を船に乗せたいの。死んでいるにしても、知らない土地に置いていくことは─」
ハ「むしろ、回収しろ。奴らは死んではいない。眠っているだけだ、いずれ目を覚ます」
ロビンの言葉に被せるようにそういうと、ハイプノはひょいと飛び上がって甲板に乗った。
ハ「ただし、不審な動きをすればあの3人は二度と目を覚ますことはないぞ」
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りと(プロフ) - みずいさん» みずいさん、コメントありがとうございます！お返事が遅くなり、申し訳ありません<(_ _)>そう言っていただけて嬉しいです！今後も不定期の更新になりますが、楽しんでいただければ幸いです♡(*´･ω･) (2022年5月31日 22時) (
レス) @page43 id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
みずい(プロフ) - オリジナル長編が面白すぎる…！！更新楽しみにしています！ (2022年5月22日 0時) (レス) id: 8876da800a (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - そのかさん» そのかさん、コメントありがとうございます！そういっていただけて、とても更新の励みになります！あまりにものんびりとした更新ではありますが、これからも気長にお楽しみいただければと思いますm(__)m (2022年3月27日 1時) (レス) id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
そのか(プロフ) - すごく面白くて好きです！次の更新楽しみにしてます！ (2022年3月22日 11時) (レス) @page30 id: 35e12bb70c (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 黒砂糖パフェさん» 黒砂糖パフェさん、ありがとうございます！そう言っていただけて、とても嬉しいです！のんびりとした更新ですが、これからも読んでいただければ幸いですm(__)m (2022年2月2日 2時) (レス) @page21 id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2021年12月26日 18時
