529歩目 ページ47
「！」
食らいついたワニの口が、離れていく。ガラガラ…と崩れ落ちた瓦礫のせいで上がる砂煙が晴れた。
「…！」
壊れそうな石の階段の淵にビビが片手をかけてぶら下がっている。
「何をする気だビビ！！！」
石の段に手をかけて、ビビが這い上った。
「この部屋に水が溢れるまでまだ時間がある！！外に助けに呼びに行くわ！！！」
ビビの言葉にウソップが軽く手を叩く。
「そうだ…！サンジが今のでくたばったとも思えねェ！！！」
「そうだわ、外にはチョッパーもいるんだもん。どうにかなるかも…」
確かにまだ希望はある。そう思った瞬間、歩いていたクロコダイルが不意に振り返った。
「！！！」
クロコダイルの鉤爪のついた片手が、砂に変わってビビに向かって飛んだ。ギラリと鋭い鉤爪が鈍く金色に光る。
「！！！」
ビビの首に金色の鉤爪がかかった。
「ビビッ！！」
「ああッ！！！」
ビビが悲鳴を上げたと同時に、ビビの首にかかった鉤爪が勢いよくビビを引っ張った。ぐらりとビビの体が傾くと、石段から足を踏み外す。
「くだらねェ真似するんじゃねェ！！！」
ビビの体がまっすぐに瓦礫の山に落ちた。すごい音が響く。音からして、かなりの強さで叩きつけられたことがわかった。
「ビビ！！」
砂埃が晴れた中に、ビビが倒れている姿が見える。口の端からツゥと赤いものが垂れている。
「…！」
開いた床の穴から水が溢れだすスピードが増し始めた。
「…」
倒れたビビの方に、ワニの目が向く。
「ビビ！！！目ェ醒ませ！！！」
「ワニが来るぞ！！！」
ビビはまだ意識が戻る様子がない。そんなビビを見ながら、クロコダイルとミス・オールサンデーは難なく石段の上へと飛んだ。
「そんなに仲間が好きなら…ここで死にゃあいいだろう。じきに水は"ワニの餌場"を埋め尽くし、この部屋を沈め始める。なんなら生意気な"Mr.プリンス"もここへ運んでやろう…」
そう言うと、クロコダイルがにやりと口角をあげる。
「死体でよけりゃあな…！！ハハ…！！」
クロコダイルが愉快そうに笑うと、石段の上の扉を開いた。
「じゃあな」
バタン…と扉が閉まる。
希望が、見えない。サンジがくたばっていないにしても、ここにたどり着けるかどうかもわからない。チョッパーが匂いでここにたどり着けたとしても、悪魔の実の能力者ではここで戦うことはできない。
「「くそォォ！！！！」」
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りと(プロフ) - 森田菜々子さん» こちらこそご意思に添えずすみません……ケーキは有難く受け取ります…！森田さんの作品、今度読んでみますね…m(_ _)m (2018年8月24日 21時) (
レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - こちらこそすいません；その代わり最新頑張ってくださいね。コメントだけどケーキでどうぞ。 (2018年8月24日 21時) (レス) id: 9b1c982b1b (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» またミルルというキャラは森田さん自身の作品のキャラなのですね。これは私の持論なのですが、夢主の性格を1番にわかっているのは作者、だと考えています。私が下手な恋愛小説を書くよりも、1番にキャラを理解している貴方の方が魅力的な作品に仕上がるはずです… (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» キツく聞こえるかも知れませんが、ご理解の程をよろしくお願いします。今回のご依頼は、長編の趣旨、私の意思に反します。そのため、お受けすることは出来かねます。申し訳ありません。 (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» 森田さん、初めまして。まず結論から申し上げますと、お受けできません。理由としては、私がケロロ軍曹シリーズを嗜んでいないこと、多ジャンル混合の作品は嫌いであること、ミルルというキャラの設定等の元ネタを知らないことが理由です。(続く) (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2018年6月24日 20時
