519歩目 ページ37
「A…！！ちょっとA…！！」
誰かに揺さぶられている。
「おい、まさか死んでんじゃねェだろうな！？」
「バカ言え！息はしてるだろうが！」
騒がしい。
「…ん…？」
目を開けると、まずオレンジ色の髪が見えた。
「な、み…？」
「A！！」
ナミが良かった、と息をつく。体にまだしびれが残ってる。片腕の感覚もない。どうやらさっき撃たれた腕にまだ麻酔が残っているようだ。
「A、生きてたのか！！」
「全身傷だらけで放り込まれたもんだから、てっきり死んだもんかと…」
「…？」
とりあえず体を起こし、あたりを見回す。と、見覚えのある姿が檻の中にあった。
「…っ！！あんたはッ！！」
慌てて起き上がろうとしてバランスを崩した。
「ちょ、ちょっとA！！」
「スモーカー！！なぜあんたがここに！？」
私の体をナミが羽交い絞めにした。
「落ち着いて！！何、本当にどうしたのよ！？」
「随分と威勢のいいお嬢さんだ」
「！」
乾いた声がする。顔を上げた瞬間、顔に真一文字に傷が入った男と目が合った。
「大型の獣一匹眠らせる量の麻酔弾を撃ち込まれときながら、もう目が醒めたとは恐れ入る…」
「あんたは…」
「誰だ、とでも言いたそうな顔だな」
クハハ…としゃがれた声で男が笑う。
「敵の顔すら知らねェで、戦いを挑みにきたのか？」
「！」
檻の向こうにいるあの男こそがクロコダイル、らしい。
「ここに私を放り込んだのは、あんたか…」
「クハハ…」
「ここから出せ！！」
檻をつかんだ瞬間だった。
「ッ！！？ガァッ…！！？」
体中に電流を流されたような痛みと衝撃が走る。
「…！？」
「え…！！」
ガクン、と体の力が抜けた。
「な、なんで…！？Aは悪魔の実の能力者じゃないのに…！！」
訳が分からず、困惑する。何が起こったのかわからない。
「海楼石に反応するのは、何らかの悪魔の実を食ってる奴だけだ」
「でも、Aは違うわよ！泳げるし！」
知るかよ、とスモーカーは葉巻をふかし始めた。
「ほう…」
不意にクロコダイルが興味を惹かれたように、こちらを見た。
王下七武海…"私たち"を知っていてもおかしくない地位ではある。思わず身を固めたが、クロコダイルは鼻で笑っただけだった。
「まあ、おれには不要だ」
静かにそう言うと、クロコダイルはまた興味なさげに私たちから視線を外した。その時だった。
「クロコダイル！！！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 301人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» こちらこそご意思に添えずすみません……ケーキは有難く受け取ります…！森田さんの作品、今度読んでみますね…m(_ _)m (2018年8月24日 21時) (
レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - こちらこそすいません；その代わり最新頑張ってくださいね。コメントだけどケーキでどうぞ。 (2018年8月24日 21時) (レス) id: 9b1c982b1b (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» またミルルというキャラは森田さん自身の作品のキャラなのですね。これは私の持論なのですが、夢主の性格を1番にわかっているのは作者、だと考えています。私が下手な恋愛小説を書くよりも、1番にキャラを理解している貴方の方が魅力的な作品に仕上がるはずです… (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» キツく聞こえるかも知れませんが、ご理解の程をよろしくお願いします。今回のご依頼は、長編の趣旨、私の意思に反します。そのため、お受けすることは出来かねます。申し訳ありません。 (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» 森田さん、初めまして。まず結論から申し上げますと、お受けできません。理由としては、私がケロロ軍曹シリーズを嗜んでいないこと、多ジャンル混合の作品は嫌いであること、ミルルというキャラの設定等の元ネタを知らないことが理由です。(続く) (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りと | 作成日時：2018年6月24日 20時
