517歩目 ページ35
「「はっ…はっ…！！」」
ビビの手を引き、街の中を走る。
「いたぞ！！」
「…！！」
すぐに近くの裏路地にとびこんだ。幸い人気はないし、向こうに抜けられそうだ。
「急ぎな！」
「わかってる！！」
もう一度、人通りの多い通りに飛び出した。幸い、海軍の方はさっきので撒けたらしい。
「…大丈夫かい？」
「ええ、なんとか…」
上着のフードを深くかぶり直し、私たちは人ごみに紛れるようにして歩き出した。
「ったく…面倒なことになったもんだよ」
「これじゃ…間違いなくばれたでしょうね」
「ま、うちの船長は水面下で動くってのができないからね…予想はついてた」
少し笑って振り返ったとき、異様な雰囲気をした男達の姿がこちらを睨んでいるのに気が付いた。おそらく
「…ビビ」
「え」
そっとビビの肩に腕を回すと、私は人ごみの中から路地裏へと入り込んだ。
「つけられてる…走れ！」
「う、うん！！」
ビビが駆け抜けていく後ろで、私はごみ箱やら瓦礫やらを引き倒した。
「回り込め！！！逃がすな！！」
ビビが私の手をつかむ。
「これじゃキリがないわ！」
「あんた、戦う気かい！！？」
ビビが強く頷いた。はっきり言えば、戦力はやや不安だ。ウイスキーピークの時も殺す気はなかったのだろうが、生来のドジさ加減が気になる。が、他にとる方法もない。
「仕方ないな……」
私はため息をついて、ビビを抱え上げた。
「な…何？」
「この辺りで戦うのは不利だよ、狭すぎる」
掴まりな、とビビを抱えなおして、私は思い切り地面をけり上げた。
「あっ！！」
「黙ってな、舌を噛むよ」
屋上に跳ね上がると、勢いよく建物の上を駆け抜ける。どこか広いところはないかとあたりを見回した。
「Aさん！！アレ！！」
「あ？」
ビビの指さす方向に、銃口が見えた。小型の大砲を担いでいるらしい。
「撃ち落とせ！！！」
「なッ！！」
仕方ない、とビビを抱えたまま私は建物から飛び降りた。と同時に、頭上で爆発音がする。瓦礫からビビを庇いつつ、私はまた裏路地を駆け抜けた。
と、突然視界が開ける。どうやら広いところに出たらしい。
「ここなら…」
「戦える…！！」
広場らしいところの中心に飛び出した時には、すでに何十人と追手が広場を囲んでいた。
「Aさん！！」
「わかってる！！」
拳を構えた。
「死ぬんじゃないよ、ビビ！！」
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りと(プロフ) - 森田菜々子さん» こちらこそご意思に添えずすみません……ケーキは有難く受け取ります…！森田さんの作品、今度読んでみますね…m(_ _)m (2018年8月24日 21時) (
レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - こちらこそすいません；その代わり最新頑張ってくださいね。コメントだけどケーキでどうぞ。 (2018年8月24日 21時) (レス) id: 9b1c982b1b (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» またミルルというキャラは森田さん自身の作品のキャラなのですね。これは私の持論なのですが、夢主の性格を1番にわかっているのは作者、だと考えています。私が下手な恋愛小説を書くよりも、1番にキャラを理解している貴方の方が魅力的な作品に仕上がるはずです… (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» キツく聞こえるかも知れませんが、ご理解の程をよろしくお願いします。今回のご依頼は、長編の趣旨、私の意思に反します。そのため、お受けすることは出来かねます。申し訳ありません。 (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» 森田さん、初めまして。まず結論から申し上げますと、お受けできません。理由としては、私がケロロ軍曹シリーズを嗜んでいないこと、多ジャンル混合の作品は嫌いであること、ミルルというキャラの設定等の元ネタを知らないことが理由です。(続く) (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2018年6月24日 20時
