496歩目 ページ14
「雨を呼ぶ粉！？」
ルフィが不思議そうな顔でナミを見た。
「昔、どこかの雨が降らない国の研究者が作り出した代物でね。その粉から霧状の煙を発生させて空に立ち上がらせることで、空にある氷点下の雲の氷粒の成長を促して降水させるの」
ナミの説明にルフィとウソップが少し首を傾げる。
「つまり…ダンスパウダーっていうのは、雨を降らせる不思議な粉ってことか？」
ナミが軽く頷いた。
「ん？だったらこの国にはうってつけの粉じゃねェか」
「最初はね。ダンスパウダーを開発した国もその名の通り踊るように喜んだと云うわ…」
だけど、とナミが眉間のしわをさらに深める。
「それには大きな落とし穴があったの」
ああ、とピンときた。
「自然のバランスを崩したか…」
「ええ、そうよ」
ナミが険しい顔のまま人差し指をたてた。
「風下にある隣国の干ばつが起きるの……わかる？」
ナミが空を見上げる。
「人工降雨はつまり…まだ雨を降らすまでに至らない雲を成長させ雨を落とすというものだから…」
「そうか…！！放っときゃ隣国に自然に降るはずだった雨さえも奪っちまってたわけかっ！！」
ナミが深く頷いた。
「そう…それに気づいたその国はついに戦争をはじめ、多くの命を奪う結果になった…。以来、世界政府ではダンスパウダーの製造・所持を世界的に禁止してるの」
「使い方ひとつで幸せも悪魔も呼んじまう粉か…」
ウソップがぽつりとそう呟いた。
枯れ切った砂漠の町を見つめる。乾いた枯れ木や熱で割れたレンガの壁に触れる。生命の匂いはどこにもしなかった。
「…自然を操るっていうことは、そういうことさ」
「A…お前の能力は…そうだったよな」
ウソップが私を見た。他のみんなの視線も控えめながら私に向いていた。
(不安、よね)
自然の均衡を崩した果ての有様をこうもまざまざと見せられては、普通はそう感じる。それはごく当たり前のことだ。
(なのに…どうして胸が苦しくなるんでしょうね)
そう思われて、仕方がない"化け物"なのに。
「…よほど不安定な場所でない限りは、ずっと同じ場所で力を使うか、無理矢理自然から大量に力を借りちまうかしないと、バランスを崩すことはない。自然っていうのは、１人の力じゃ基本的にはどうにもならない壮大なものだからね」
が、とあたりを見回す。緑豊かな場所だったのだろうが、今はその面影もとどめていない。
「…度を、越してしまったんだな」
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りと(プロフ) - 森田菜々子さん» こちらこそご意思に添えずすみません……ケーキは有難く受け取ります…！森田さんの作品、今度読んでみますね…m(_ _)m (2018年8月24日 21時) (
レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - こちらこそすいません；その代わり最新頑張ってくださいね。コメントだけどケーキでどうぞ。 (2018年8月24日 21時) (レス) id: 9b1c982b1b (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» またミルルというキャラは森田さん自身の作品のキャラなのですね。これは私の持論なのですが、夢主の性格を1番にわかっているのは作者、だと考えています。私が下手な恋愛小説を書くよりも、1番にキャラを理解している貴方の方が魅力的な作品に仕上がるはずです… (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» キツく聞こえるかも知れませんが、ご理解の程をよろしくお願いします。今回のご依頼は、長編の趣旨、私の意思に反します。そのため、お受けすることは出来かねます。申し訳ありません。 (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 森田菜々子さん» 森田さん、初めまして。まず結論から申し上げますと、お受けできません。理由としては、私がケロロ軍曹シリーズを嗜んでいないこと、多ジャンル混合の作品は嫌いであること、ミルルというキャラの設定等の元ネタを知らないことが理由です。(続く) (2018年8月23日 20時) (レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2018年6月24日 20時
