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無事に崖を登り終え、残るは手裏剣打ちのテストのみ。
霞も息を整え、2組に分けられた生徒の内の1組のテストをする。
五年生ともなると、流石に大きく的を外すことはないが…
さっきの崖で体力が削られたのか、息の上がっている生徒が多い。
遠くにいる順番待ちの生徒達の話をこっそり聞くと、どうやらさっきの崖は今までより断然高く急なものだったらしい。
それなら仕方ないか、と霞は納得し、生徒達に合否を告げていく。
(……この子達は…)
なんだか気になって、霞は自分のところでテストを受けている生徒と、隣の木下先生のところで受けている生徒の名前を確認する。
(片方は、後輩からの人望も厚いらしい学級委員長の尾浜勘右衛門……もう片方は、先生方がよく優秀だとお褒めになっている久々知兵助か)
ほぼ機械のように流れ作業で見ていたのが、しっかり見ようと強く視線を向ける。
それを感じ取った二人は、それでも怖気づくことなくテストを合格していく。
.
｢めっっちゃ緊張したんだけど！？｣
｢かなり目つきが鋭かったな｣
学園内で見かける時は穏やかでも、忍術に関しては厳しい人なのかもね、と尾浜と久々知は話す。
｢それでもちゃんと合格できてよかったよ｣
｢五年にもなって手裏剣のテストで不合格なんて、後輩に合わせる顔がないもんな〜｣
｢そうですね、皆さんお上手でしたよ｣
｢でしょ〜！…ってうわぁ！？切谷さん！｣
しれっと会話に混ざってきた切谷霞に二人は目を見開いて驚く。
｢あ、先程はありがとうございました。お疲れ様です｣
と久々知が丁寧に礼を言うと、霞も丁寧に返す。
｢いえいえ、仕事ですから……それにしても、お二人は特に才能を感じました。やはり相当鍛錬を積まれているのですか？｣
褒められて素直に喜ぶ尾浜と久々知。
｢いやぁ、一個上がかなり無茶振りをしてくるもんで、それに付き合っていたらいつの間にか…｣
｢え？勘右衛門は結構自主練してるじゃないか｣
｢は、恥ずかしいから言うなよぉ…！｣
14歳の少年らしい会話を、霞は微笑みながら見守る。
そうやっている霞も14歳のはずなのだが……仕草や言葉遣いの丁寧さがより年上に見せる。
｢でもでも、切谷さんも崖登り凄かったよな！兵助！｣
｢あぁ、雨の降ったあとで滑りやすくても難なく登って、息も大してあがってなかったし…｣
尊敬しますよ、と二人の素直な褒め言葉を、霞は少し照れながら受け取る。
その姿はどことなく年相応らしさも感じられた。
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げんぢ(プロフ) - こよかさん» お忙しい中返信ありがとうございます!そうなんですか!とっても楽しみです~!😢♡無理なさらず主さんのペースで更新していただければうれしいです🙌🏻 (2023年1月23日 6時) (
レス) id: c90bc7c72b (このIDを非表示/違反報告)
こよか(プロフ) - ひかるげんぢさん» ありがとうございます〜！！思ったより忙しくて中々更新できてませんが、そろそろ続きを書こうと思ってますのでぜひぜひ！🥰 (2023年1月23日 4時) (レス) id: ff286fcc14 (このIDを非表示/違反報告)
ひかるげんぢ(プロフ) - すっごく内容がどタイプでした!続き楽しみに待ってます( ˊᵕˋ* )♩ (2023年1月17日 23時) (レス) @page19 id: c90bc7c72b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こよか | 作成日時：2022年11月7日 1時
