不幸少女

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「お邪魔します。」




私はそう言って靴を脱いで綺麗に揃える



なんか凄い緊張する...




男の人の家で二人っきり...




あぁ！もう何考えてんのよ！




あれ？ていうか気安く男の家に上がるなって言ってたのさとみさんじゃなかった？





バリバリさとみさんから言ってきてくれたけどね。






まぁ、気にしないでおこう。





靴を並べている間にも思考を巡らせる






そしてぱっと前を向くと、そこにはさとみさんの顔があって





ﾍﾟｼｯ





「いたっ...！？」





何故かデコピンされた







え？なんで？

私なんかした！？






「違うだろ？」



「へ？」




「今日からしばらくここは仮にもAちゃんの家なんだから。」




さとみさんはそう言ってにっこりと笑うと









「ただいまでしょ？」







「あ...え？」




へ？




なんだこの少女漫画のような展開は...！？





っていうかさとみさんの笑顔でドキッとしたわ。





多分私は今めっちゃ間抜けな顔をしているだろう。





なんかさとみさんといると調子狂うんだよね。




なんでだろ。






しばらく固まっていた私を見かねてさとみさんが近づいてきた






そして私のほっぺを掴み、ひっぱる




いたいいたいいたい...！




「ほら、ただいまは？」





私は涙目になりながら言った





「た、ただひま...」




私がいい終わるとさとみさんは手をぱっと放し





ぷっと吹き出して、笑いながら言った






「おかえり。A。」








あれ？







なんか、顔が熱い...。





すごいドキドキする...。






もしかして私...。

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