‣ ページ5
「あぁ！思い出しました！何回もジャンプ失敗して諦めてたところですよね。」
「やんぞ、お前明日任務ねぇだろ。」
「なんで知ってるんですか、こっわ。」
「任務あったらもうお前断ってる。」
「私の事よく知ってますね。」
先ほどの寂しさが嘘のように悟の言葉に溶けていく。
話をするたびにあう目が、水の滴り落ちる髪が、よれてあいた胸元の襟が。
１か月ほど前まで熱烈に持っていた恋心を呼び起こす。
そう、こんな気持ちで…、自分と同じコントローラーを持っているのに手が大きくて同じコントローラーと思えないところもまた格好良くて。
「悟先輩は何もないんですか？」
「俺最強だから眠くても平気。」
「あーはいはい。」
「聞いといてなんだよそれ、って、はぁ？！？！？！」
「何ですか、、、えっっっ。」
悟の大声にテレビ画面を見ると、久しぶりのロードということで１時間の読み込み時間が必要らしい。せっかくやる気だったのにと嘆く悟は、残念そうにうなだれた。
「じゃあ私先にシャワー浴びてきてもいいですか？」
「しゃあなし。」
「いってきます！」
つまんねーのとブスくれる悟を放って急いで部屋に戻ると、ささっと部屋でシャワーを浴びる。
ただ今日はシャンプーもトリートメントも遊びに行く日用の少し特別なもの。
ほんのり甘い香りのボディクリームに最低限のメイク。
悟は自分のことなんて眼中にないのはわかっている。だからこそ何をしているのだろうと馬鹿馬鹿しくなりながらもボディクリームを塗る手は止まらなかった。
１時間きっかり位に談話室に戻ると、ソファからはみ出すという表現が当てはまらないほどはみ出している足を見て脅かしてやろうと息をひそめる。
しかしゆっくり近づいていくと彼の寝息が聞こえ、彼が眠ってしまったことを察する。
「わあ、」
すやすやと眠る初めて見る悟の寝顔にAはそんな感想を口にする。
長いまつげ、綺麗な肌、すっかり乾いた白い髪。
いつも悪態をついてAに喧嘩を売っている悟は、子供のように可愛らしい顔をして寝息を立てる。
起こすわけにもいかなくなったAは、近くにあった誰でもどうぞの薄手の毛布を持ってくると、悟にかける。長身の悟には小さいが、ないよりマシだろう。
布団をかけて好きな人の可愛らしい寝顔を堪能してから立ち上がろうとする。すると、
「ん、」
「っ？！」
寝ていたはずの悟に手首を掴まれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 200人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こにしりおん(プロフ) - 0aa2t4497251v4jさん» お気遣いありがとうございます！どっちも頑張りますね。コメント嬉しいです (7月22日 3時) (
レス) id: bb58dec0f7 (このIDを非表示/違反報告)
0aa2t4497251v4j(プロフ) - 社会人一年目はしんどいのでゆっくりで書いた方が良いですよ。私生活優先です。ゆっくり仕事に慣れて下さいね。無理なく頑張って下さい (7月21日 15時) (レス) @page36 id: b21cc666ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こにしりおん | 作成日時：2022年3月11日 4時
