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昨晩流れで2人は身体を重ねましたとさ
「……？」
気づくとカーテンもせず眠ってしまったので、朝の光がAを照らしていた。
ふかふかの布団が掛けられ、布団のスルスルとした肌触りが直に感じられて心地良い。
そしてその心地よさと同時に昨晩の情事を思い出した。
「ん…？」
待て、今何時だ。充電し忘れた携帯を取り出すと、ディスプレイには11時と書かれていた。
「…やらかしたわ。」
充電器を刺しながらメールを見ると、硝子からの"先行ってる"というメッセージと夜蛾からの"16時には帰るぞ"の2つだけ。
そのほか任務の依頼メールはたんまりと溜まっていて、肝心の悟からは何もなかった。
Aがその中で導き出したのは"一夜限り"という言葉。
所詮男は手に入れたら気が済む生き物。
絶対になるものかと思っていた悟が侍らせている女に、自分もなってしまった。そう思った。
もうすぐ北海道から帰る。そして帰れば一晩泊ってグアムへ帰る。
あんなに求めていた悟とのキスを、何の躊躇も情緒もなくすんなりと受け、身体を重ね、帰る。
これでは日本にヤりにきただけではないか。傷つきに来ただけではないか。
そう思いながらも一筋の希望を持ったままのAは、自然と悟に電話をかけていた。
「ん、」
「先輩。どうして起こしてくれなかったんですか。」
「お前が起きねーからだろ。」
「今どこにいるんですか？」
「硝子と函館。」
「…そうですか。」
Aはやはり希望を持った自分がバカだったと、涙をこらえて言葉をつづける。
「私グアム帰りますね。」
「は？」
「また怒られたら嫌だから言いました。」
「なんでだよ来いよ。」
「任務溜まりすぎてて、私の代わりの海外の術師の方が見つかるまでは仕方がないです。」
「あっそ。」
「あと、先輩。」
嘘だ。急な任務はない。でも、もう悟にあわせる顔なんてなかった。
声が震えてうまく言葉にならない。
必死に溢れ出てくる涙を堪えながら最後にAはこう言った。
「昨日のことは忘れてください。」
「ん。」
どちらから切られたか分からないツーツーという電話が切れた音。
それと共にAは堪えきれない涙をボロボロと、昨日の匂いの残る布団に落として泣いた。
夜蛾含む皆に急な任務が入ったと連絡し、今夜焼肉をみんなでホクホク食べるつもりだったが、一人寂しく急遽手配してもらったグアム便で北海道から直接帰っていった。
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こにしりおん(プロフ) - 0aa2t4497251v4jさん» お気遣いありがとうございます！どっちも頑張りますね。コメント嬉しいです (7月22日 3時) (
レス) id: bb58dec0f7 (このIDを非表示/違反報告)
0aa2t4497251v4j(プロフ) - 社会人一年目はしんどいのでゆっくりで書いた方が良いですよ。私生活優先です。ゆっくり仕事に慣れて下さいね。無理なく頑張って下さい (7月21日 15時) (レス) @page36 id: b21cc666ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こにしりおん | 作成日時：2022年3月11日 4時
