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「もう保安検査通るんじゃないか？いいのか？」
硝子のその言葉悟はきゅっと口を結ぶと、術式を発動させ飛んでいった。
医務室に術式による穴が開くことに怒る硝子の声も聞こえなかった。
「15搭乗口、15番搭乗口のチームAの方はご搭乗ください。」
AはチームB。まだかまだかとソワソワしている頃、携帯に電話がかかってきた。
"悟先輩"
ディスプレイに表示された名前にAは急いで電話に出ると、怒った声でなくいつもの悟の声が聞こえてきた。
「先輩、」
「もう出んの？」
「次呼ばれるチームで乗ります。」
「そ、」
と言っても気まずい空気は2人の電波に静寂を作る。
「次いつ帰ってくんの。」
「えっ？」
「次、いつ帰ってくんの。」
「11月になると思います。今年は北海道って聞きました。」
「ん、」
「北海道一緒に回りますからね？」
「手土産次第。」
「最悪。」
ふふっと笑うと、何となく空気が和み少しだけわだかまりが解けたように感じる。
"チームB の方のご搭乗を開始します。"
アナウンスの声が悟のほうにも聞こえたのか、電話を切る時間の訪れを知らせる。
「今度はちゃんと行くって伝えていきますからね。」
「わかったから行ってこい。」
「いってきますね、」
そう言って切られた電話。
日本滞在は初日から最悪の滑り出しだったが、最後にこうして悟と電話越しに話せてよかったと心底そう思った。
というか今のカップルみたいでは？！と一人で照れているとチームBの方もういませんかという乗務員さんの呼びかけがあったので慌てて飛行機へと向かっていった。
飛んだものの間に合わなかった悟もまた、少しだけ雰囲気を和らげて空港を後にした。
若葉萎れる長月。
愛は花冠に宿る露の滴りのごとく、清純な魂の闇底に宿る。
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こにしりおん(プロフ) - 0aa2t4497251v4jさん» お気遣いありがとうございます！どっちも頑張りますね。コメント嬉しいです (7月22日 3時) (
レス) id: bb58dec0f7 (このIDを非表示/違反報告)
0aa2t4497251v4j(プロフ) - 社会人一年目はしんどいのでゆっくりで書いた方が良いですよ。私生活優先です。ゆっくり仕事に慣れて下さいね。無理なく頑張って下さい (7月21日 15時) (レス) @page36 id: b21cc666ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こにしりおん | 作成日時：2022年3月11日 4時
