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今まで言われたことがなかったので、恥ずかしさとショックで口を押えた。
すると、悟はそんなAをみてこらえきれなくなった笑いを溢れさせる。
「嘘言いましたね。ほんと陰湿。」
恥ずかしさにこの場にいられなくなったAはドリンクバーに飲み物を取りにいかんと立ち上がる。
「先輩なにかお代わり要りますか、」
「気が利くじゃねぇか。」
特に指定のなかったことをいいことにAは人知れずニヤリとすると、自分の分のメロンソーダと共に悟のコップにコーラ、メロンソーダ、デカビタ、ウーロン茶、カルピス、ジンジャーエールと混ぜて持っていくと、口にする前に気づかれ怒られた。※よい子は真似しないでね
「ほんとろくな事しねぇな。」
「いってらっしゃーい、」
「お前も来るに決まってんだろあほ。」
「えーなんでですか。」
文句を言いながらもついていったAは、お化け屋敷の時を思い出すような光景に意識してしまう。
先ほどはあんなに抱き着けたのにな、なんて思いながら歩いていると悟が口を開く。
「ごめんなさい悟様私をかくまってくださいこのままでは死にますお願いします悟様しかいませんお願いします。」
「え？」
「とか言ってた癖になーーーー、」
「まじウザ。絶対にみんなには言わないでくださいよ。」
「今後の待遇次第。」
「はー、、、」
盛大なため息をついたAは、他の人にあの醜態を知らされるよりましであるため、渋々了承した。
「手繋いでやろうか？」
そんな中出てきた悟の言葉にAは固まる。
どんな顔をしているだろうか、自分ではわからないが、照れを隠せていると信じるほかない。
「からかわないでくださいよ、私は先輩の侍らせてる女リストに入りませんよ。」
「んだよそれ、」
そう言いながら繋がれる手にAは先ほどよりも大きく目を見開く。
スローモーションに思え、高鳴る鼓動と共に電気の赤々と灯る廊下でしっかりと見える繋がれた手に振り払うこともできなかった。
「…からかってるでしょ、先輩。純情な15歳で遊ぶなんて流石ド屑ですね。」
「お前まだ15か、態度と口がデカすぎて忘れてたわ。」
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作者名：こにしりおん | 作成日時：2022年2月9日 4時
