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俺に会いたい?(となりの坂田) ページ18

『信じられないあのバカ…』

携帯を見て、呆然とする。

表示されたSNSには、彼氏からのメッセージ。

坂田悪いんだけど、仕事が忙しいから暫く会えない
坂田嫌やったら別れてもええと思ってる

今までそういうことを言う人じゃなかったのに。
いや、バカなのは昔からだったけど。

とりあえず、電話をかけて対話を試みよう。
数コール程で電話に出る彼。

「もしもし…」

『もしもしじゃないでしょ!
何あのメッセージ。別れたいわけ?』

「ちが…いや、それでもいいと思ってる」

なにか口ごもったような気がするが問いただしても答えない彼。

『悠が別れたいって言うなら別れる』


「いや、俺じゃなくてお前がきめーや」

どう考えたって無駄な問答を15分ほど繰り返したあと、

「そーゆーわけやから!!
ちゃんときめーよ!」

と言っていきなり電話をきられてしまった。

『ほんっとにバカ…』

意味がわからない、と呟きながら携帯の電源を落とす。

いきなりなんだって言うのだ。

彼の仕事が忙しい為、たまにしか会えない関係だったがそれなりに上手くやってきたはずである。

何より彼も、私も、お互いのことを嫌いになったという事実はない。

『…まぁ、ほっとけばそのうち連絡も来るでしょ』

…そう思っていたのだが


『意味わかんない!!!』

3ヶ月だった今も彼から連絡はない。

『自然消滅って言うやつ…?
悠、私のことキライになったってこと?』

今は仕事終わりで最寄り駅に着いたとこである。

『…今日はやけ酒しよう』

そう呟いてコンビニに入ろうとしたところで、

「Aちゃん」

超絶イケメンに声をかけられた。

『センラさん…』

そう、彼は私の彼氏(だった人?)と共にグループ活動をしているセンラさん。
高身長、イケメン、イケボ、なんと社会人である。

「ちょっと、お話したいねんけど時間ある?」

『…外は目立つので家に来てください』

にこにこと笑ってはいるものの目が笑ってない。
断れない、と瞬時に判断した私はセンラさんを家に招くことにした。



何度かセンラさんとは話したことがあるが明らかに怒っているのがわかる。
…今日が私の命日かもしれない。

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作者名:蘭人 x他1人 | 作成日時:2020年4月1日 22時

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